瀬山士郎『バナッハ‐タルスキの密室』

雨。
音楽を聴く。■マリピエロ:交響曲第十一番(デ・アルメイダ)。■バッハ:フルート・ソナタ変ホ長調BWV1031、トリオ・ソナタ ハ長調BWV1033(ランパル)。

図書館から借りてきた、瀬山士郎『バナッハ‐タルスキの密室』読了。数学の定理「バナッハ‐タルスキのパラドックス」を使い、シャーロック・ホームズ物に仕立てた数学物語。このパラドックスの説明は本書で展開されるので、詳しくは書かない(じつは力不足で書けない)けれども、任意の球を分割し、それを組み立て直すことで、いかなる大きさの球も再構成できるというものである。実際にはあり得ないと思われるだろうが、現代数学で普通に使われている約束(「選択公理」という)を認める限り、それは可能なことが厳密に証明されてしまっているのだ! それはまさしく本書でホームズが言うとおり、錬金術に他ならない。驚くべき定理(あるいはパラドックス)なのである。
 本書ではかなり噛み砕いて解説されているが、なかなか理解は容易ではなく、じつは自分も完全には理解できなかったことを告白しておこう。定理を理解するだけなら、数学的に厳密な他著を参照した方がいいかも知れない。あくまでも、数学物語を楽しむための本であると思った方がいいと思う。とにかく、数学はおもしろい!


Classic Shell というソフトを使って、Windows7エクスプローラに「上へ」ボタンを付けていたのだが、突然表示されなくなった。対処法に苦しんだが、ここのブログ・エントリーで解決。自分はブラウザは Chrome を使っているのだが、なんとIEが関係していた。アドオンの管理で Classic Shell が無効になっていたのだ。これはちょっと気づかない。見つけた方は偉いです。

このところ、ニュースを見ているとくさくさすることが多いから、あまり見たくなくなってきたな。個人的には自閉したくなってきた。我々は、世界からどう見られているか、気をつけたほうがいいと思う。韓国や中国が国際社会に色々働きかけているが、ヨーロッパやアメリカは必ずしも日本に好意的でないことを知らねばならない。どうしてこうなったか。それはちょっと云いたくないね。世界の常識なんてどうでもいいと云うならともかく、そうでないなら本当に気をつけた方がいい。まあ、自分などの云うべきことではないが。