『パスカル 数学論文集』

雨。のち曇。
音楽を聴く。■モーツァルト:フルート協奏曲ト長調K.313(アンサンブル・シェーンブルン、参照)。こう演奏されると、モーツァルトだとモダン楽器より、古楽器の方が自然に聴こえるくらいだな。それにしても素晴らしい。聴いていてうっとりしてくる。■ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第一番op.49、第二番op.68 (エマーソンSQ)。ショスタコーヴィチの十五曲は、ベートーヴェンの十六曲と並び称される、弦楽四重奏曲の古典である。救いのない、重苦しい曲が多く、これこそ二十世紀の音楽なのだろう。録音はボロディンSQのものがあまりにも有名だが、このエマーソンSQの演奏も、さすがに現代を代表する弦楽四重奏団の演奏として恥ずかしくないものだ。多くの演奏があってしかるべき曲集であるし。ちなみにこれはライブ録音であり、またそれがショスタコーヴィチに相応しい。単にスマートだけではない演奏が聴ける。

Shostakovich The String Quartets : Emasrson String Quartet

Shostakovich The String Quartets : Emasrson String Quartet

バルトーク:ピアノ協奏曲第二番(アシュケナージショルティ参照)。アシュケナージのピアノは、超絶技巧でも音楽的だ。まあ、もっと鋭角的でもいいのだが。それにしても、オケの技術がすごいな。これ、本当にロンドン・フィル? どう思ってもシカゴ響だが。

ブレーズ・パスカルパスカル 数学論文集』読了。原亨吉訳。パスカルの数学論文に関しては、正直言ってざっと目を通した程度。パスカル独特の言葉遣いまで訳されていたり、また現代と用語・表記がちがうせいもあって、そう簡単に読み解けるようなものではない。ラテン語論文が漢字カタカナ混じりで訳されているのも、そうまでする必要はなかったかも知れない。いずれにせよ、その代わりに中村幸四郎による解説は、どうしても読んでおかねばならないだろう。なお、佐々木力による文庫解説は(相変らず)自慢気たっぷりであるが、「幾何学的精神について」の翻訳と共に、一読の価値があるであろう。文庫化感謝。
パスカル 数学論文集 (ちくま学芸文庫)

パスカル 数学論文集 (ちくま学芸文庫)

ヨーゼフ・ロートを読む。