戸田盛和『楕円関数入門』

晴。
戸田盛和『楕円関数入門』にざっと目を通す。楕円関数は、楕円とさほどの関連があるわけではない。楕円の弧の長さが、いわゆる第2種楕円積分で表されるところから来た名称である。ただし本書は、ここから話が始められている。一般には、楕円積分とは、多項式p(x)が3次か4次のとき、xと\sqrt{p(x)}との有理関数f(x,\sqrt{p(x)})積分
    
のことをいう。楕円関数は、楕円積分逆関数である。楕円積分は、初等関数と3種類の楕円積分(それぞれ、第1種、第2種、第3種と呼ばれる)でもって表される点で、重要なのである。第1種楕円積分だけ、数式の形を書いておこう。
    
 楕円関数でも特に、ヤコビの楕円関数 sn u, cn u というものが重要である(dn u というのもある。sn u は第1種楕円積分逆関数)。これらはそれぞれ、sin u と cos u に関係があり、三角関数とよく似た加法公式が成り立つ。
 著者の戸田先生は物理学者なので、本書は物理的な話題も多く、これが話を具体的にしてはなはだ興味深い。振り子の単振動ですら、厳密には楕円積分が必要になる。その他、縄跳びのひもや、座屈(バックリング)、独楽の物理的扱いなど、レヴェルが高いが、可能な限りわかりやすく書いてあるのがありがたい。数学的な部分もとても丁寧。しかし、テータ関数は自分にはむずかしかったです。
 いずれにせよ、物理学者の書いた数学の本として、とてもおもしろいものだ。この日本評論社の「名著復刊」で出ている本、数冊持っているが、どれも欲しくなってくる。

楕円関数入門 (日評数学選書)

楕円関数入門 (日評数学選書)

志賀浩二『ベクトル解析30講』の、テンソル代数とイデヤル、外積代数の手前まで到達。抽象的な部分もあとわずかだ。

こういう計算もある。参考までに。「驚愕!すでに日本の消費税は世界第2位になっていた!
あまり云いたくないけれど、安住ってバカだな。こんなことマジで言っているの?こんなのが財務大臣なの? 犯罪的だな。で、こんな発言が、「日経」の名を冠した雑誌に載っているのか。日経を読むと経済がわからなくなるというのは、やはり本当なのだな。日経の記者の不勉強ぶりは大変なものらしい。日経というのは、ただ経済記事が多いというだけ。
ツイートを見ていると、東浩紀さんは本当に経済学の勉強をした方がいいのではないかなあ。意地になっているのかな。あれだけ優秀なのに、頓珍漢なことを云っていてもったいない。