晴。好日。
皮膚科。カルコス。中沢新一と玄侑宗久の対談を立ち読み。
石橋崇雄『大清帝国への道』読了。オーソドックスな歴史書。
- 作者: 石橋崇雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/15
- メディア: 文庫
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絲山秋子『逃亡くそたわけ』読了。絲山さんの小説は最高だ。読んでいて、「馬鹿」なんだが「いとおしい」という感想が、いつも浮かんでくる。本書の主人公たち、精神病院を「脱獄」してきた二人も、ついに恋人同士にはならないのに、いとおしい。福岡から鹿児島の最南端まで、ボロのルーチェ(マツダの車である)で、何から逃げるにかも判然としないまま、逃亡する二人。そういう中に、人生の「いとおしさ」がはっきりと顔を出すのだ。
個人的な話だが、自分も九州が好きで、学生時代に京都から、「18切符」を使ってひとりで行ったり、その後の家族旅行で何度も訪れたことがある。本書に出てくる場所も、列車やレンタカーで訪れたところがだいぶあって、光景が目に浮かんでくるようだった。そうそう、福岡の運転のべらぼうな乱暴さは本当のことで、思わず「その通り」と膝を打ちたくなったくらい。
ロード・ムービーならぬ「ロード・ノヴェル」という言葉があるのかどうか知らないが、とにかく、素晴らしい小説です。絲山さんの小説は読み尽くすのがもったいない。思い出したように、時々読んでいます。
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/08/11
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松村禎三の交響曲第一番、第二番、「ゲッセマネの夜に」を聴く。ナクソスの「日本作曲家選輯」のシリーズ。第一番の冒頭など、もわっと音の塊が響いている中、キラキラ光が輝いているようで、美しい。アジアを表現したそうだが、確かに独特の個性(とりわけ響き)があって面白いです。日本人のクラシック音楽の作曲家に興味がある人は、お薦め。