塚原史『20世紀思想を読み解く』/ミシェル・フーコー編著『ピエール・リヴィエール』/猪木正道『ロシア革命史』

晴。
「3pigs」にて昼食。牡蠣フライランチ。
塚原史『20世紀思想を読み解く』読了。題が大袈裟すぎる。羊頭狗肉

ミシェル・フーコー編著『ピエール・リヴィエール』読了。新訳。第一部が面白い。リヴィエールの手記だけでなく、法医学鑑定書も重要で、実際第二部の「論考」でも両者が共に扱われている。もっとも、第二部の「論考」は、フーコーのも含め、第一部ほどの強度がない。意外とつまらないのだ。フーコーについては、コレージュ・ド・フランス講義の方で扱われている部分を見るべきかも知れない。
ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)

ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)

猪木正道ロシア革命史』読了。強靭な論理に導かれた、卓越した歴史書。しかし、スターリンの負の側面をまったく見ていないのは、執筆された時期(1946年)からして、已むを得なかったのかも知れない。著者の手により、トロツキーの敗北は、彼の「世界革命論」と農民の軽視(著者のいう「西欧共産主義」)によって、ほとんど必然のように描かれている。