晴。
ミュッセ『二人の愛人』読了。凄みといったものには欠けるが、いかにもフランス文学らしい恋愛小説の佳品。二股を掛けるというのは恋愛物の常套で、その恋人たちを対照的な存在にするのもよくある話だけれども、上手いね。日本にないのは、貴族を中心としたフランスの社交界というもので、この小説だけでなく、社交界が舞台の恋愛物が、フランスにはどれほどあることか。
- 作者: ミュッセ,新庄嘉章
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1952/04
- メディア: 文庫
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晴。
ミュッセ『二人の愛人』読了。凄みといったものには欠けるが、いかにもフランス文学らしい恋愛小説の佳品。二股を掛けるというのは恋愛物の常套で、その恋人たちを対照的な存在にするのもよくある話だけれども、上手いね。日本にないのは、貴族を中心としたフランスの社交界というもので、この小説だけでなく、社交界が舞台の恋愛物が、フランスにはどれほどあることか。