中野重治/ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック

晴。
中野重治『村の家/おじさんの話/歌のわかれ』(isbn:4061962655)読了。有名な作品であるから、当り前といえば当り前なのだが、やはり「村の家」と「歌のわかれ」が面白い。どれも淡々とした小説なので、まったく当世風ではないが。ところで、こんなところを挙げる自分が変なのだろうが、「歌のわかれ」の、あのスカトロジカルなエピソードはいったい何なのだろうか。あまりにも唐突で、著者はどういうつもりであれを書いたのだろうかと思わざるを得ない。かなり強烈なイメージなのだが。
クローズアップ現代で「おくりびと」について。ゲストは中沢新一。中沢さんの「おくりびと」に対する高い評価がよく伝わってきた。もともと日本文化の中心に、生と死の連続する一つの場所があったのだが、この映画はそのことを我々に思い出させる突破口になるのでは、というのは、まったくそうあってほしいと思う。


ヤフオク(ヤフー・オークション)で買った、細野晴臣監修『ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』(asin:B00005HQB4)のCDを聴く。ここにバック・ミュージックが収録されている十のゲームは、すべて実際にゲームセンターでプレイしたことがあるものばかりで、八〇年代の郷愁がいっぱいである。どれも今の進化したゲームから見れば、子供だましのような単純なものなのであろうが、当時は熱中したものだった。特に「ゼビウス」と「ラリーX」の音楽がなつかしい。しかしこれだけを聴いていると、ほとんど現代音楽のように聴こえる瞬間があって驚かされる。ちなみに、ライナーノートに中沢新一の解説が載っていて、これはたぶん本に収録されていない。
ドラクエⅣをやる。