津堅信之『日本アニメ史』

曇。
 
NML で音楽を聴く。■バッハのヴァイオリン・ソナタ第第五番 BWV1018 で、ヴァイオリンはレイチェル・ポッジャー、チェンバロトレヴァー・ピノック(NMLCD)。■オネゲル交響曲第三番「典礼風」で、指揮はシャルル・デュトワバイエルン放送交響楽団NMLCD)。へんな曲だが、静かな終わりが印象的だな。
 
スーパー。3℃で結構寒い。
 
昼。
津堅信之『日本アニメ史』読了。おもしろかった。「アニメ」「アニメーション」とは何かから始まり、戦時中の国策アニメーションなどを経由して、ブレイクスルーである手塚治虫虫プロ)の『鉄腕アトム』が語られるのが既に第四章である。このことから推察できるだろう、本書はいわゆる古典的な日本の「アニメ」「アニメーション」を記述したものである、と。著者はわたしと同年齢であり、『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』あたりの記述は気合が入っていて、じつになつかしかった。これを読むと、わたしはもの心ついてからのアニメ世代であり、いまとなっては思い出すこともほとんどない、たくさんのアニメを観て育ってきたことに気付かされる。そして著者が「最大の転換点」という、1995年の『新世紀エヴァンゲリオン』は、わたしはもはや同時代的ではなかった。
 いまの若い人たちが「アニメ」という対象は、いわゆる深夜アニメのことだと思うけれども、本書は深夜アニメをほとんど扱っていない。本書では『エヴァ』の前はスタジオジブリであり、後には新海誠が語られる。こういう描き方は、本書が古典主義的乃至は作家主義的であることを証拠立てるものだろう。これから深夜アニメでどんな作品を観ていったらよいかというような、ガイド本の役割を果たすことはできない。あくまでも、日本アニメの「歴史」、の本なのである。

考えてみれば、深夜アニメは特定のカリスマ的作家が強調されることは少ない。その意味でアノニマスだろう。一方で、声優は個人が全面に出され、アイドル的な存在もいる。そこが、本書の射程の及んでいないところかも知れない。
 
夜。
BASTARD!! -暗黒の破壊神-」第13話まで観る。U-NEXT で現在観られる最新話。