こともなし

晴。
眠い。
 
スーパー。
 
今年もついにみかんの樹にヒヨドリたちがやってきた。チクチクキーキーうるさいうるさい。
 
ひさしぶりに県図書館。「新潮」誌の中沢さんの連載「精神の考古学」、完結。ひどく感銘を受けて泣きそうだったが、それにしても、悲しい終わりだった。世界の「精神の貧困化」は、もう取り返しのつかないところまで来ているのであろうか、わたしごときには何もわからないし、それこそわたしごときに何ができよう。その世界の「精神の貧困化」を如実に示していたのが、これも今回最終回を迎えた坂本さんへの聞き書き連載だった。いま世界の「最先端」がどんな状態にあるのか、はっきりと示していたと思う。もっとも、これはこの連載が貧しいだけかも知れないし、それとも読んでいるわたしだけが貧しいというのが正しいのかも知れない。わたしは何も知らない。
 
まあしかし、深刻ぶっても何にもならないか。
 
夜。
吉本隆明全集25』をつまみぐいする。そのせいか、そのあと風呂に入って随分気持ちよくうとうとした。体が透明になって、蕩けてしまうよう。うとうとしながら、蓮實重彦の「吉本隆明は滑稽である」というフレーズをずっと頭の中でころがす。蓮實はもちろんバカにしていったのだが、それとは反対の意味で。
 
早寝。