現代日本の戦争について

祝日(建国記念の日)。ひさしぶりに雨。暖かい朝。
なんか頭がぼーっとしてはたらかない感じ、考えられないというか。眠いし。
 
『ひらがな日本美術史7』の図版を眺める。近代、つまり、明治以降。橋本治の目はさすがに確かで、おもしろく観られる。いつもながらのぐちゃぐちゃした文章も、拾い読みしているとなかなか示唆に富む(何様)。明治の(洋)画家たちの技量は既に卓越していて、すぐに西洋の画家たちと同レヴェルに至ってしまう、技量は。でも、それによってあいもかわらず、日本の古い感性で描こうとする、そこにギャップが出来て、明治の「画」は、過剰になる、というようなことを橋本治はいっている。これは非常にユニークな、しかし直ちに納得できる意見だ。我々の現在地点から見ると、日本の「近代」の始まり(つまり東洋への西洋の精神的侵略)の産物が、じつに奇妙に、しかも偉大にすら見えることが、よく捉えられているように思える。
 ただ、わたしにはこの「侵略」は、我々の先達に多大な精神的苦痛をもたらしたと思われるのだが、橋本治は、そのあたりは全然無視している。たぶん、橋本治が苦労の必要ない天才だったから、なのかどうか、まあわたしは知らないが。
 

 
わたしは現代日本について(掛け値なしに)まことに無知なので、「#ママ戦争止めてくるわ」のハッシュタグも知らなかった。東さんの選挙関連動画を一瞬だけ観たときに彼がこの言葉についてめちゃくちゃ怒っていて罵倒していたので、へ?となったわけだが。検索してみたら、あーそういうことね。ま、実際は戦争へのトレンドは、まるで止められなかったわけだが。
 それはどうでもいいんだが、さて、戦争、か。例えば日本はいま与那国島を始めとした沖縄の島々を軍事要塞化しようとしているが、じつは、これが「軍事挑発行為」と捉えられるのが世界のふつう(?)である。いや、わたしは素人だから、断言するのはやめておこう。でも、それが軍事的緊張をより高めることは、誰にでもわかるだろう。例えばフィンランドはかつてロシア(いや、ソ連だったかな)から軍事侵略を受けた過去があり、ロシアとの長い国境線をもっていて、現在のヨーロッパ情勢もあり、ロシアとの軍事的緊張下にある。しかし、それだからこそ、国境線沿いに軍隊を展開していない。それが、現実的選択だからである。
 さらに、別の角度からみてみよう。中国が、日本単独に対して戦争を仕掛ける理由は、まったくない。日本が戦争に突入する可能性は、台湾とアメリカによるものである。そして、台湾には悪いが、仮に台湾が中国に軍事侵略を受けた場合、日本が戦争に突入するメリットは、デメリットに比べ、あまりにも少ない。ただ、戦争状態になり得るのは、日本がアメリカの属国だからである。それ以外の理由はない。
 北朝鮮も、ロシアも、中国以上に、日本と戦争に突入しても、なんのよいこともない。もちろん、地政学的な軍事的空白を作るのはよろしくないが、忘れてはいけない、日本は既に世界でも 5, 6位と専門家から評価される、まぎれもない軍事大国であり、防衛には既に充分に近い軍事力をもっているのである。それをアップデートすることは、必要だろうが。
 わたしが、いまの日本政府の軍事戦略に賛成できないのは、かかる点からである。
 でもまあ、当たり前だが、わたしは知識も知能も乏しい、ただの素人一般人であり、もちろん専門家ではない。ただ、上のことは、わたしのオリジナルな考えなどではなく、専門家のもので、わたしはそれに納得した、ということであり、またたんにそれだけであるともいえる。
 正直、わたしはもう戦争に行く歳でもなかろうし、戦争で直接被害を受けるとすれば航空自衛隊岐阜基地の存在からということになろうが、その可能性もさほど高くないだろう。戦場へ行くのは若い人たちであり(わたしに子供はいない)、また戦争による経済その他の大混乱も、現役世代ほどは影響されないだろう。田舎に住んでいて、畑もある。そしてなにより、若い人たちが「そういう国にしたい」というなら、止めることはできない。ただ、否応なく巻き込まれる沖縄の人たちには、理不尽すぎる話ではなかろうか? またわたしたちは、沖縄を戦場にするのか?
 そして、わたしは日本が「平和憲法をもつ平和国家」としてじつは世界でよく知られていること、それはよいことであるのを、知ってほしいと思っている。それは他国民による「美しい誤解」というところが多分にあるのだが、それでも。
 

1.25 那加の町を散歩中に。
 
昼。
【特集】作品展が大反響 “顔も名も明かさない”89歳の画家が初めてカメラの前で語った思い 岡山(KSB瀬戸内海放送) - YouTube
 
昼寝。
スマホで老母の確定申告をやる。なんか毎年わからんな、まあ、一応できた。証券会社との電子的な紐付けがうまくいかなかったので、そこは手動で入力した。
夕方までかかってしまったな。還ってくるお金はほんの少額だが、それで今度、回転寿しへでもいこうということになる。これがつましい庶民だぜ?
 
夜。
肉団子の白菜煮と(冷凍してあった)イカの一夜干し。むなしいときはおいしいのがいちばん。
高級ウイスキーをオン・ザ・ロックでちびちびやりながら、ぼーっとする。現状、考え得るあらゆる意見・感想が唱えられていて、そのよし悪しに関係なく、すべてが並列して、なにもかもが無意味、なんていうむなしさを感じている。審美眼が払底し、よいのも悪いのもまったく理解できない人たち。――もちろん、ただのわたしのかんちがいであろう。単純に、わたしの心が弱っているだけであるし、またじつはそういう「心の弱り」は、必要なものでもある。かんたんなことだ、強さより、弱さがなければならない、強さとは linear であり、直線から外れるものを単純に排除する。弱さは非線形であり、含蓄であり、智慧に近い。というのはまあ、紋切り型ではあるのだが、でも、真実である。あらゆる試みがムダでも、モチベーションがすべて破れても、やるということ、それはまさに non-linear である。グレタさんはいった、一切の希望がなくても、行動はできる、と。現代の賢者の言葉ではないか。
 
第750回:自民圧勝の衝撃と高市人気〜この国で生きてると、「明るさの兆し」や停滞した空気の変化に飢えるのはそりゃわかるけど〜の巻(雨宮処凛) | マガジン9
 
『正反対な君と僕』第5話を観る。ほんとおもしろいラブコメだな、観ているだけで生きる力が湧いてくる感じがする。さて、新たに西さんと山田のカップルが成立しそうだが、西さんの造形が、ちょっとめずらしい。陰キャでノリの当意即妙の受け応えのできない、またそれを自覚していてますます陰キャになってる西さんを、えりにもえってバカ陽キャの山田が好きになるとか、おもしろすぎる笑。正直、これはすごい作品ですよ、確かにラブコメとしてすばらしいが、たぶん、友情物語みたいな側面が強くあるな。