「呪いの時代」

曇。
 
スーパー。
このところセキレイをよく見かけるな。
 
ごろごろ。
 
珈琲工房ひぐち北一色店。お客さんでいっぱいだったな。川端康雄『葉蘭をめぐる冒険』を読み始める。静かなよい本だな。外国文学者の文章をもっと読んでみたくなる。川端さんのオーウェル関係の仕事には昨年随分とお世話になった。

 
NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第二十一番 op.53 で、ピアノはスティーヴン・コヴァセヴィチ(NMLCD)。クッソ野蛮なベートーヴェン。すばらしい。■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第八番 op.59-2 で、演奏はドーヴァー四重奏団(NML)。 
 
夜。
『呪術廻戦』を読み始める。すごくおもしろい。
よしなしごとを書こうか。現在を「呪いの時代」といったのは内田樹の名言であり、特にネットは呪いの言葉に満ちていて、当の内田先生すらそれから自由でないように見える。例えば自己顕示欲はもっともありふれた「呪い」だが、相当に心というものを知った人間ですら、なかなかこれから自由であることはむつかしい。理性の底に「呪い」があるのはふつうのことだし、「呪い」を自分自身に向けてしまう人もある。また、自分に向けられる「呪い」に耐性のある人でも、自分の愛する対象に向けられた「呪い」には我慢できないことも多い。さらには、もっと高いレヴェルの人こそ陥ってしまう「呪い」。現代には、「呪い」を解体する術(すべ)を教えてくれる人は非常に少ないのだ。
 
『呪術廻戦』第9巻まで読む。いまだ所詮マンガでエンタメなんだけれど、そういうことを思わせてくれるくらい、レヴェルが高い。一皮剥けて、『犬夜叉』のレヴェルに到達できるかな。