休日。晴。
また寝過ぎ。
栗田子郎『進化生物学入門』読了。第一章は、宇宙の始まりからヒトの誕生まで。七三頁で描き切るには、対象が膨大すぎる。第二章は、「種の問題」。「種」とは何か、そもそも「種」というのは存在するのか、という話。面白いのだが、一般向けとすれば、記述が専門的すぎるようにも感じる。いわゆる「不稔性」が「種」を判断する基準になる(いわゆる「生物学的種」)というのがオーソドックスな見方だろうが、これだけですべて尽くせるものではないことも確かだ、ということ。第三章は、「霊長類の系統と進化」。よく知らない「サル」の話が詳細に延々と続くのにはちょっと閉口させられるが、さすがに「ヒト」の誕生についての話は面白かった。これに関しては、もう少し勉強してみたくなった。
全体的に、細部が精緻なのはいいのだが、結局纏めとして何が言いたいのかわからない印象。専門書でもないだろうし(専門書なら第一章は不要)、一般向けとしては不親切に感じる。「進化」についての本だというのだが、「自然淘汰」や「突然変異」などという概念を解説した本ではない。一般読者は、「適応放散」がどうとか突然に云われても、何のことかわからない人が多いのではないか。
進化生物学入門 宇宙発生からヒト誕生への137億年 (講談社学術文庫)
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アルゲリッチのラヴェル・アルバムを聴く。曲はピアノ協奏曲、夜のガスパール、ソナチネ、高雅にして感傷的なワルツ、水の戯れ。どれも素晴らしかった。ピアノ協奏曲の第二楽章では、あまりに美しすぎて、涙腺が緩んできて仕方がなかったくらい。しかし、ラヴェルにしては何という感傷的な曲か。夜のガスパールの「絞首台」は、まるでドビュッシーのよう。ソナチネも「高雅にして」も好きな曲で、充分満足の演奏だった。六〇年代、七〇年代のアルゲリッチは本当に凄い。
- アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),ラヴェル,アバド(クラウディオ),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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荻原魚雷さんが、ブログで「全世界が融合するという未来はうまくイメージできない。でもその方向はまちがっていない気がする」と書いておられた。「全世界の融合」とは、世界が「欧米化」「英語化」することである可能性が高いが、荻原さんはそういうことに賛成なのだろうか。或いは、かかる仕方でなく「全世界が融合」できるという、ヴィジョンを持っておられるのだろうか。揚げ足取りのつもりでこう書くのではありません。自分の問題意識として、気になるところなので。
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最近の韓国や中国は、日本に対し憎しみ以外のものをぶつけてきたことがない。日本が過去にやったことは確かに酷かったにせよ、こういう態度では、日本人も憎しみで応えるのは別に不思議ではないだろう。双方共に愚かなことである。個人的には、日本人は大人の対応をすべきだと思うが、日本人も幼稚化しているから、かかる態度でいられるかどうかは、なかなかむずかしいのではないか。世界が憎悪に塗れていく…