こともなし

晴。
早朝出勤。夜まで仕事で、自由時間はようやく午後十一時四十分以降。まあ、そんなのが日常な人に比べたら、屁みたいなものですが。本は読めず。ちょっと音楽が聴きたい。
 ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第四番が聴きたくなる。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、聴くとどれも名曲なのだが、不意に聴きたくなってくるのは、自分にはこの第四番だけ(「スプリング」や「クロイツェル」よりも好きだ)。初めはスターンとイストミンのデュオを聴き始めたのだが、あまりにも演奏がヌルいので(このデュオでダメなのは、選りにも選ってこの曲だけ)、攻撃的なクレーメルアルゲリッチのにする。アルゲリッチのピアノは完璧。クレーメルのヴァイオリンは、ヴァイオリンとしての美感がまったくない以外は、ほぼ理想的である。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、ピアノの魅力が六、七割なので、これでも聴き応えは充分だ。曲はじつにベートーヴェンらしいというか、カッコいい。しかし、もっと演奏の選択肢が欲しいなあ。オイストラフとオボーリンのデュオとか、買おうか迷う。

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第4番&第5番

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第4番&第5番