増税雑感

増税か。何とも無念である。これまでの経緯を振り返るに、驚くのは、正しいことを云ってきた識者は決して少なくなかったし、正しい見識を持った国会議員すら少なくなかったし、国民もおおよそのところで反対していたのに、こうなってしまったことだ。論理というものが通用せず、それこそ「永田町」の「数の論理」(どういう「論理」だ)とやらで事が決してしまった。マスコミは、小沢一郎の「数の論理」をあれほど揶揄してきたのに、下らない「野合」は批判しないのか。それにしても、ここでもまた小沢一郎の敗北だ。さぞかし国民も喜んでいることだろう。さてこれで、日本は何度目の「敗戦」になるのか。自分の国が没落していくのを見るのは、さすがにいい気分ではいられないな。
 この二十年、これほど国が間違ったことをしてきながら、日本がまだそれほどひどいことになっていないのは、まさしく国民の努力の賜だと思う。あまり云いたくはないが、ある意味では、もしかしたら「日本人の優秀さ」のようなものがあるのかも知れないと、云いたくなってしまうほどだ。でも、もうそれも限界なのではないか。願わくば国民は、黙って努力するだけでなく、もっと声を上げるべきだと思う。そして、さらに願わくば、テレビや大手新聞の垂れ流す、不勉強な妄言でもって判断するのではなく、もう少し自分で勉強したい。それが非常にむずかしいことはわかっているけれど、他に道はないと思う。

そうだろうなあ…