バルザック『ゴプセック/毬打つ猫の店』/堀江敏幸『一階でも二階でもない夜 回送電車2』/『マンキュー経済学 ミクロ編』

晴。
カルコス。
バルザック『ゴプセック/毬打つ猫の店』読了。バルザックは打率が高く、これまで読んでつまらなかったことがない。本書もその例外ではない。欲が人間をどこへ連れていくか、こういうことを書かせたらバルザックは天下一品だ。まず、端的におもしろいのである。本書は二つの短編からなるが、これらが共に彼の最初期のものであるとは、さすがと云うべきだ。もっともっと文庫で出ていい作家だろう。

ゴプセック・毬打つ猫の店 (岩波文庫)

ゴプセック・毬打つ猫の店 (岩波文庫)

堀江敏幸『一階でも二階でもない夜 回送電車2』読了。しみじみとした文章で、人気なのもよくわかる。これは排除によって造られた文章だ。ある種の光景を著者は拒絶し、散文の力によって、ほの暖かい世界を構成してみせる。著者は反動と言われることを怖れていないかのようだ。確かに悪くない。
一階でも二階でもない夜 - 回送電車II (中公文庫)

一階でも二階でもない夜 - 回送電車II (中公文庫)

N・グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 ミクロ編』読了。わかりやすかった。マクロ編も読もう。その後は、クルーグマンの教科書でも読むか。
マンキュー経済学〈1〉ミクロ編

マンキュー経済学〈1〉ミクロ編

志賀浩二を読む。