きだみのる『にっぽん部落』/堀江敏幸『おぱらばん』

晴。
妹一家来訪。名古屋の伯母来訪。
墓参り。
きだみのる『にっぽん部落』読了。著者の「部落」もので、とても面白い。しかし、選挙における部落の人々の「買収、饗応」を「悪質犯罪」とする官僚に、著者は腹を立てているが、きだが見落としているのは、その部落の人々とその官僚は、まったく同じ日本人だということである。外から見た官僚の馬鹿馬鹿しさだが、我々は官僚になれば、結局それを笑えなくなってしまうのだ。そこのところは、はっきりさせるべきだと思う。また、著者の名著『気違い部落周游紀行』に本書を比べると、理に落ちている分だけ、本書は後退していると感じずにはいられなかった。

にっぽん部落 (1967年) (岩波新書)

にっぽん部落 (1967年) (岩波新書)

気違い部落周游紀行 (冨山房百科文庫 31)

気違い部落周游紀行 (冨山房百科文庫 31)

堀江敏幸『おぱらばん』読了。上手い。
おぱらばん (新潮文庫)

おぱらばん (新潮文庫)