大塚英志『大学論』/竹内薫『量子重力理論とはなにか』

不思議な葱坊主

日曜日。晴。
写真屋。カルコス。
あまり調子が良くない。

大塚英志『大学論』読了。日録に書く。

大学論──いかに教え、いかに学ぶか (講談社現代新書)

大学論──いかに教え、いかに学ぶか (講談社現代新書)

竹内薫『量子重力理論とはなにか』読了。竹内さんは自分の好きな科学作家なのだけれども、これは中途半端な本になったものだ。まず第一章と第二章は、特殊相対性理論量子力学の復習だが、相対論をグラフの座標変換で(図で)解説したり、量子力学行列力学の手法で説明したりというのは、確かに入門書としてはあまり類書がないけれども、この少ないページ数では、ユニークすぎて、初心者にはよくわからないとしても不思議はない。一方で、本論である第三章以降は、はっきりいって格段にむずかしくなる。初心者どころではない、量子力学を多少は勉強して、シュレーディンガー方程式を解けるくらいの学生でも、何がなんだかわからないということもあり得る。ドジッター宇宙の記述とあるのも、一般相対性理論の計量だということが、どれくらいの人にわかるものか。これでは、雰囲気を楽しむのもむずかしいのではないか。正直言って自分も、第四章は藪の中という感じだった。自分の能力が足りないだけなら、幸いである。