山形孝夫『聖書の起源』/養老孟司『臨床読書日記』

起きたら雪だった。昼まで降る。10センチほど積った。
山形孝夫『聖書の起源』読了。原本は講談社現代新書のロングセラー。

聖書の起源 (ちくま学芸文庫)

聖書の起源 (ちくま学芸文庫)

養老孟司『臨床読書日記』読了。理系の人で、これほど個性のある文体を持っている人は少ないだろう。文章に芸があって楽しい。自分とはだいぶ感性の違った人なのかなと思っていたのだが、個々の判断をみてみると、殆ど意見が一致するのはちょっと意外であり、爽快だった。背後に膨大な読書があるのは明らかであるが(濫読によって作られた文体である)、そこをあまり見せないのが著者の一種のダンディズムであり、また、ちょっと軽めだと誤解されやすいところなのかも知れない。本当は凄い人なのだけれどね。哲学を説いているようにはあまり見えないのに、中身は本当は、考え抜かれた哲学なのだ。
臨床読書日記 (文春文庫)

臨床読書日記 (文春文庫)