秦剛平『美術で読み解く 聖母マリアとキリスト教伝説』

曇。ぱらぱらと雨。
大垣。BOOK OFF大垣バイパス店。
秦剛平『美術で読み解く 聖母マリアキリスト教伝説』読了。シリーズ第三作。特に第六章「『神の子殺し』の告発と救いのないキリスト教美術」は衝撃だ。キリスト教ユダヤ人の「神の子殺し」の罪を、「民族として」「永遠に」負わねばならないとした。そこから帰結する反ユダヤ主義を、美術を通じて検証しているのであるが、それは、胸がむかついてくるほど非道いものだ。ここに現れているキリスト教の論理の身勝手さと悪質性は、言語道断だというほかない。