岩手家族旅行(第二日目)

荒れた海

寝ている間に台風一過か、まずまずの天気。車で気仙沼まで。途中、海岸沿いで車を止め、海を見る(小泉海岸など)。まだ波が荒い。
気仙沼からJR大船渡線で一ノ関まで。俗に言う「ナベヅル線」で、政治の力で路線が捻じ曲げられたことで有名である。地図を見ながら、「この辺りから曲がっているのか」などと興じる。初めて乗る路線なので、車窓を見るのが楽しい。山の中の、典型的なローカル線だ。
一ノ関から再び駅レンタカー。市内で昼食。蔵元レストラン「世嬉の一(せきのいち)」という洒落た店で、「果報もち膳」なる餅料理を食べるが、これが美味しい。色々なたれ(というのか、とろりとした胡麻とか餡とか味噌とか)が絡めてある、九種類の餅膳が食べられる。
達谷の毘沙門堂へ。岩に仏が刻んであるのだが、顔以外は既に崩落している。
江刺の藤里という山奥へ、これも毘沙門(鉈彫だという)を観るために(本当に)はるばる行ったのだが、予め連絡しておいた管理人がおらず、観られない。腹が立つは、情けないは、であった。すごすごと戻る。そこから花巻へ。借りた車はマツダのだったのだが、カーナビがいいかげんで、山の中の細い道を延々と走るはめに。まあしかし、丘陵地帯を走って、日頃見られない風景だったので、しょうがない、いいかと思う。
途中で、成島の毘沙門堂へ行けそうだったので、なんとか行ってみる。ぎりぎりに飛び込んだのだが、ここは管理人が親切で、一旦閉じたお堂を、もう一度開いて見せて下さる。もう感謝するしかない。これがまた大きく立派なもので、弁財天などのお顔もよく、満足。これで今日は無駄ではなかった。
新花巻駅でレンタカー返却。花巻温泉まで行きたいのだが、どうすればよいか観光案内所で聞くと、これがまた親切な人だった。(観光の時は、その土地の観光案内所は、必ず行った方がいい。交通や見所、食べ物など、色々教えてくれる。)時間が遅くてシャトルバスはもうなかったので、教えてもらったとおり、100円バスで花巻駅へ。バスは誰も乗ってこず、また運転手のおじいさんが愉快な人で、我々と冗談を連発させながらゆっくり行く。やはり、今回の夏の甲子園で活躍した、花巻東の菊池君のことが誇りのようだ。(しかしおじいさんの東北弁の訛りが聞き取りにくいのだ。これも旅の面白さだけれどね。)
花巻駅からタクシーで花巻温泉へ。割烹広美亭で泊り。小さくて安い宿だったが、料理は工夫があって良かった。満足。