ガスケ『セザンヌ』/大塚久雄『国民経済』

晴。
ガスケ『セザンヌ』読了。第二部の対話篇、セザンヌの饒舌。イデアが見えそうなのに、そこに到達しない(実際、イデアに到達することなど、不可能に決っている)セザンヌの苦闘。革命家であったのに、自称「古典主義者」のセザンヌバルザックの『絶対の探求』。自負と自嘲。有名な「自然は円筒、球体、円錐をつかって処理すること」は、それほど本気で言われたとは思えない。

セザンヌ (岩波文庫)

セザンヌ (岩波文庫)

大塚久雄『国民経済』(isbn:4061591452)読了。十八世紀前半における、イギリスとオランダの経済構造の違い。経済発展の「自然的」発展(農→工→商(国内市場→国外市場→仲立ち貿易))。「南海の泡沫 South Sea Bubble」の顚末。