しまなみ海道・尾道家族旅行(第一日)

最近は車での旅行が多かったのですが、ひさしぶりに新幹線を使って、しまなみ海道尾道の二日間の家族旅行を楽しんできました。
 しまなみ海道は、広島県尾道愛媛県今治を、瀬戸内海の島々(大きな島は向島因島生口島大三島伯方島、大島の六つ)を経由して結ぶ、西瀬戸自動車道(59.4km)の愛称です。一度走ってみたかったんだよね。島々にいくつもの大きな橋が架かっていて、自転車や(やる気なら)歩いてでも渡れるし、実際そういう人たちも見かけました。
 
朝起きたらいい天気、自宅を七時半に出て、まずは車で東海道新幹線岐阜羽島駅まで。充分余裕をもって出たつもりでしたが、朝のラッシュ時で一時間かかり、列車の時間にちょうどぴったりくらいになってしまいました。
 岐阜羽島08:58発、途中新大阪(列車が少し遅れて乗り換えがあぶなかったです)と岡山で乗り換えて、新尾道11:16着。

新尾道駅です。新幹線の駅としては随分と小さい。ここは在来線と繋がっておらず、JR尾道駅とは車で15分くらい離れています。
 駅前のトヨタレンタカーでアクアを24時間借ります。すぐ近くの尾道ラーメン「東珍康(とんちんかん)」へ。

尾道ラーメンの並を注文しました。醤油ベースのとんこつスープに、細麺という感じ、おいしかったです。地元では結構有名な店のようで、繁盛していました。
 
国道2号を経由して西瀬戸尾道ICから、いよいよしまなみ海道に入ります。まずは川のような狭い海峡に架かる新尾道大橋をわたって、向島(むかいしま)へ、すぐに高速道路を降ります。
 島の中をゆっくり走ってみます。テキトーに「向島休憩所」ってところで車を駐めて降りてみました。

いや、瀬戸内って感じで、悪くないじゃないですか。

次にわたる因島大橋が見えます。飛行機雲二本。

四阿(あずまや)もあります。ここはしまなみ海道のサイクリングコースらしく、自転車の人が結構いました。島の外周道路を、海を見ながら車をゆっくり走らせます。
 
高速道路に戻り、次の因島(いんのしま)はスキップして、生口島(いくちじま)で降ります。島の西側の、向上寺へ。寺へ入っていく道がわかりにくかったです。

室町期の三重塔が国宝です。


お寺が小高いところにあるので、眼下に島の海沿いの集落が見えます。これも、瀬戸内らしかった。

桜がきれいでした。この旅行中、あちこちで桜はほぼ満開でしたね。
 
多々羅大橋を渡り、生口島から大三島(おおみしま)へ。ここまでは広島県、ここからが愛媛県です。まずは橋近くの、「道の駅 多々羅しまなみ公園」へ。

いま渡ってきた、多々羅大橋がよく見えます。なんだかよくわかりませんが、完成当時は「世界最大の斜張橋」だったということで、すごいんだそうです。きれいな橋ということはわかりますね。

道の駅から。ちょっと買い物(地元産の鯛みそ)をしたり。瀬戸内なので柑橘類の商品が多く、実際、島を走っているとレモンその他が植えられているのを見かけました。
 
 大三島を西へ、大山祇(おおやまづみ)神社を訪れます。ここは前から一度訪れてみたかった、伊予一宮です。歴史が非常に古く、既に『続日本紀』に名前が見えるそうで、おそらくはもっと古くに遡るのではないでしょうか。祭神は「大山積神」という、海の神様、武の神様で、瀬戸内海の海上交通に関係があるように思われます。静岡県三嶋神社と共に、神道の「三島・大山祇信仰」の中心です。

総門。


境内の老楠。樹齢2600年といいます。他にも、境内には古いクスノキがたくさんあって、国の天然記念物に指定されています。


室町期の拝殿(重文)。
以下、神社付属の国宝館へ。


国宝館。古来、武の神として信仰されていたため、源氏・平家のものを始め武具が多数奉納されてきた歴史があり、多数の国宝・重文があります。特に甲冑が有名で、わたしは若い頃、小林秀雄のエッセイで知りました。国宝館に鎧多数あり、中でも源頼朝源義経のそれぞれ奉納した鎧は、共に国宝です。義経のは、壇ノ浦海戦のあとに、戦勝祈願の叶ったことに対する奉納であったと説明がありました。なんとも生々しかったです。
 刀、薙刀類もあり、義経、弁慶などの奉納、刃こぼれがいくつも見られ、これもちょっと身震いするほどでした。
 国宝館の隣には海事博物館もあったのですが、時間の関係や疲れていたこともあって、中には入りませんでした。

神社隣のみやげ物屋で、ソフトクリームを買って食いました。なんかきれいな、めずらしい声で鳴いている鳥がいるなと思って、ズームして撮ってみました。イソヒヨドリという鳥のようです。
 
また高速へ戻り、伯方島(はかたじま)、大島はスキップして、四国に入ります。今治市です。
 今夜は市内の「スーパーホテル今治」に、朝食のみのプランで泊まります。人件費節約型のまだ新しいビジネスホテル(?)ですが、風呂は温泉です。接客にわずらわされることもなく、却って気楽でいいですね、チェックアウトの手続きすらありません。
 夕食はホテルから歩いて10分ほどの居酒屋「陣」にて。家族三人で利用するにはぴったりの気楽で感じのよい店で、食べ物もおいしく、とても楽しい時間を過ごしました。今治のあたりは海水の流れが速くて魚がよいようですが、刺し身盛り合わせとかうまかったです。もう皆んな歳をとったので量はあまり食べられないのですが、それでも結構食べて飲みました。僕は、温泉旅館の懐石料理より、こういうのの方が好きですね。
 ホテルは老両親とわたしは別々の部屋をとってもらえたので、夜は静かにネットを見たりしてすごしました。iPad mini でしばらくマンガを読んでから、気持ちよく寝ました。