深谷賢治『解析力学と微分形式』/吉田健一『おたのしみ弁当』

晴。
音楽を聴く。■ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第二番op.100(ムローヴァ、アンデルジェフスキ、参照)。佳演。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第十八番op.31-3、ロンド ハ長調op.51-1、ロンド ト長調op.51-2、ピアノ・ソナタ第二十八番op.101(リヒテル参照)。リヒテルは聴き始めたら止められない。ソナタ第二十八番は、ほぼ理想的な演奏。また、ロンド ハ長調のなんとチャーミングなこと! こんな片々たる小品に命を吹き込むのだ。

深谷賢治『解析力学微分形式』にざっと目を通す。このところ物理や数学の本を読んでいなかったので、また時には目を通そうと思う。久しぶりだったが、なかなかおもしろかった。第一章は精読したので、あとでメモしておこう。

解析力学と微分形式 (現代数学への入門)

解析力学と微分形式 (現代数学への入門)

県図書館。ここの物理や数学の棚は、図書館のあるべき姿にいまひとつなっていない。これはというのは持っている本ばかりで、この本は買えないが図書館なら…、という本があまりにも少ないのだよなあ。それに、新刊が殆ど入らないし。コンピュータ関連書はまあまあなのだが。哲学とかもいまいち。文学は、そもそも文学をよく知らないので判断できません。
図書館から借りてきた、吉田健一『おたのしみ弁当』読了。下らんと思いつつ楽しんだ。吉田健一は、二十代の頃によく読んだのだよな。今でも本棚に文庫本が十冊くらい残っている。現在の目で見ると、吉田健一の中のヨーロッパ(吉田健一アメリカは殆どないようだ)はまだ遠い感じだ。彼の文章は、まだ(英国を中心とした)ヨーロッパと、日本の落差で成り立っているところが大きいと思う。良かれ悪しかれ、簡単にパリ大学へ留学して勉強してきた今の若い人たちが訳すフーコーなどとは、文体がまったくちがう。ただ、自分は古くさいものも好きだが、どうせ古くさいなら例えば鴎外や露伴に就きたいのだが。彼らは、そう簡単に越せる人たちではない、というか、ある意味では殆ど不可能である。それに比べれば、吉田健一は貧しいと言わざるを得ない。って本当に何様ですが。まあ、いま吉田健一を読むというのも悪くはないと思う。実際、講談社文芸文庫にいったい何冊入っているのだ。人気だなあ。オシャレな和風の店という感じなのだろうか。
ほお、Perl でもキーボードからの一文字入力ができるのか。モジュールを使うわけね。
一文字入力待ち - Perl表技集