朝から雨がしょぼつく。
大垣。
早めの出勤。
図書館から借りてきた、アンナ・カヴァン『アサイラム・ピース』読了。山田和子訳。短篇集。うーん、正直言って、ちょっと退屈だった。感覚が摩滅しているのかな。でも、退屈だから不可という訳でもないのだけれど。カフカに喩えられる作風だが、カフカの小説は、描写は基本的にリアリズムだと思う。本書はどうだろうか。どうも、知性を多少欠いたポオという感じもするのだが。作者の経歴の特異性は承知しているが、残念ながらカフカにもポオにも遠く及ばないように感じる。ただ、原文がそうなのか訳者の手柄なのか、端正な文章は好ましい。また、雰囲気からして、中井英夫と比べたら面白いかな、という気もする。
- 作者: アンナ・カヴァン,山田和子
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2013/01/22
- メディア: 単行本
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