アンナ・カヴァン『アサイラム・ピース』

朝から雨がしょぼつく。
大垣。
早めの出勤。
図書館から借りてきた、アンナ・カヴァンアサイラム・ピース』読了。山田和子訳。短篇集。うーん、正直言って、ちょっと退屈だった。感覚が摩滅しているのかな。でも、退屈だから不可という訳でもないのだけれど。カフカに喩えられる作風だが、カフカの小説は、描写は基本的にリアリズムだと思う。本書はどうだろうか。どうも、知性を多少欠いたポオという感じもするのだが。作者の経歴の特異性は承知しているが、残念ながらカフカにもポオにも遠く及ばないように感じる。ただ、原文がそうなのか訳者の手柄なのか、端正な文章は好ましい。また、雰囲気からして、中井英夫と比べたら面白いかな、という気もする。

アサイラム・ピース

アサイラム・ピース

精神的に疲れていたので、早く寝る。