外岡秀俊『3・11 複合災害』

晴。大垣。
今日から三日間、多少忙しい。
外岡秀俊『3・11 複合災害』読了。後世の中学生・高校生が、昨年の大震災を知ろうとするとき、まず手に取ってみるような本のひとつになるように書かれたという新書である。その目論見は、大体において成功しているのではないか。ジャーナリストとしてのルポが中心になっているのもいい。津波の被害についてのルポを読んでいると言葉を失うが、やはり、原発災害の記述を読むと、怒りとも何ともつかない気持ちが沸き上がってくるのを禁じ得ない。初めて知ったことだが、福島第一原発だけでなく、福島第二原発や東海第二原発もきわめて危険だったのだ。特に東海第二原発福島第一原発と同じく、外部電源をすべて喪失している。ただ、非常用電源が使えたのが、明暗を分けただけである。
 自分の住んでいるところは、若狭にたくさんある原発が近い。そこから放射性物質が大気中に放出されれば、「伊吹おろし」に乗って岐阜まではすぐである。大震災の教訓が生かされることを望む。

3・11 複合被災 (岩波新書)

3・11 複合被災 (岩波新書)


ぶっ通しで八時間ほど働いたので、疲労困憊。風呂に入ってビールを飲んだら、疲れがどっと出てきた。ってオッサンだなあ。はたしてこれから布団に入って読書ができるのか。(PM11:46)