ユクスキュル『生命の劇場』

日曜日。晴。
ヤーコプ・フォン・ユクスキュル『生命の劇場』読了。ユクスキュルの遺稿。著者は「環世界」なる概念の提唱者だが、本書を読むと反ダーウィニズム論者だということがわかる。「環世界」は進化にも関係しているのだ。また、こんなことも言っている。「私には自然の技術の働きは力学的でも魔術的でもなく、むしろ音楽的であるように思われます。」(p.238)(生命においては)何かがタクトを振っているというわけである。本書には、「総譜」(スコアのこと)という語もよく使われている。

生命の劇場 (講談社学術文庫)

生命の劇場 (講談社学術文庫)