ソギャル・リンポチェ『チベットの生と死の書』/高木貞治『数学の自由性』

晴。
ソギャル・リンポチェ『チベットの生と死の書』読了。叡知に満ちた書。こんな本は滅多にない。(関連サイトはこちらこちら。)日録に書く。
 思うのだが、我々は、自らの精神的な貧しさをとことんまで知ることが、いま決定的に重要なのではあるまいか。少なくとも自分は、己の貧しさにほとんど驚くことの多い日々である。そして、そのことについて開き直ってはいけないと思う。精神的に貧しいというのは、やはりいけないことではないだろうか?

チベットの生と死の書 (講談社+α文庫)

チベットの生と死の書 (講談社+α文庫)

高木貞治『数学の自由性』読了。高木は同郷の偉人なのだが、こういう生き生きとした本を読むと、強烈に学問というものがしたくなる。別に大学という場にいなくても、学問は可能だろうか。いかなる学問かにも、拠るだろうけれどね。
 本書の内容は相当むずかしいものもある。しかし、ユーモアがあるな。「数学・世界・像」なるエッセイなど、言葉こそむずかしいが、なんだか町田康ばりに笑えるところもあるほどだ。解説は高瀬正仁
数学の自由性 (ちくま学芸文庫)

数学の自由性 (ちくま学芸文庫)