堀米庸三『中世の光と影(上)』

曇。
堀米庸三『中世の光と影(上)』読了。西洋中世史概説。いかにも古めかしい内容で、素人目にも時代遅れになっているが*1、しかし、西欧人には一顧だにされなくとも、日本人がよくぞここまでやった、とは思う。悲しいながらそういうことは今でもよくあるし、本当にここまでやるのも大変なのだ。だから、これは我々のささやかな財産なのである。

中世の光と影 上 (講談社学術文庫 205)

中世の光と影 上 (講談社学術文庫 205)

*1:例えば、スコラ学の把握など、まったく不十分である。いわゆる「十二世紀ルネサンス」も、片鱗すら出てこない。