阿部和重『幼少の帝国』

日曜日。晴。
朝起きて間もなく、妹一家が帰っていった。
音楽を聴く。■ショパン:ピアノ・ソナタ第三番op.58(ルービンシュタイン)。まずピアノの音の汚さにガッカリするが、それはともかく、やはりこんなピアニストは滅多にいない。ポリーニは「better Rubinstein」かも知れないけれど、本家の方も聴いておかないとね。特に、終楽章を楽々と弾いているのは、やはり目の覚めるような感じ。

Rubinstein Collection 46

Rubinstein Collection 46

■アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第四番「野外集会の子供の日」(ハーン、リシッツァ、参照)。変な曲。変な曲が好きな人にはお勧め(?)。■ブラームス:チェロ・ソナタ第一番op.38(トルルス・モルクエレーヌ・グリモー参照)。佳演。若いのに、よくぞこんなシブい曲を弾いてくれてありがとうという感じ。この曲、こんなにチャーミングだったのだな。トルルス・モルクってチェリスト、知らなかったがそれなりに認められているらしい。確かに素直で伸びやかなチェロ。■マーラー大地の歌バレンボイム、シカゴ響、参照)。うーん、やはりバレンボイムは凄い。そう簡単には超えられない、というか、それは烏滸がましいくらいだ。「大地の歌」は好きなのだが、これも交響曲なのに、マーラー交響曲全集の類には入っていないことが多いので、この録音は嬉しい。レヴェルは非常に高いです。

図書館。またまた久しぶりのカルコス。図書館ばかりで本屋で買わないので、お金をちっとも使わない。七冊買ったが、じつは買いたくて無かった本もある。Linux の本はサーバーのためのしか置いてない。後はコマンドをどう使うかとかで、これでは Linux を弄ろうと思っても無理だ。結局はネットか洋書しかないか。英語は面倒だなあ。
 ケーズデンキに寄る。データ用の DVD-RAM と、64GB の USB メモリ。アマゾンで買えば安いことはわかっているが、まあいいではないか。アマゾンで Transcend 製を買えば、64GB でも 3000円くらいか。上の半額だなあ。

図書館から借りてきた、阿部和重『幼少の帝国』読了。副題が「成熟を拒否する日本人」で、何か現代批判のようなものかと思ったのだが、まあそういうところもあるけれど、何だか変だ。ふざけているのかマジメなのか、よくわからない。というか、そういうわけがわからないところが、阿部和重のおもしろさなのである。著者自身が言っているとおり、オタクとヤンキーは相性が悪そうなのに、それが一致しているのが著者なのだ。日本人の成熟拒否ということで、昭和天皇アンチエイジングや美容整形や日本のものづくりやトラック野郎がごった煮になっているところなど、わけのわからなさがハンパない。その中にまた超マジメな東日本大震災に関する考察が紛れ込んでいて、違和感がありまくりである。結局これは、現代の小説家の書いた、意図的に作り物っぽいノンフィクションなのである。だから本書がふざけているとか言って、腹を立ててはいけないのだ。ホント、変な作家である。
幼少の帝国―成熟を拒否する日本人

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人


Linux を外付けHDD にデュアルブートしようとするも、なかなか上手くいかない。ただ、ひとつの Linux だけだとちゃんとインストールされる。実際に Linux Mint 17.2 Cinnamon 64bit が動くのを確かめた。しかし、Lubuntu 14.04 とのデュアルブート はやはり上手くいかないのだ。それに、何回もインストールを繰り返すと、MBR が書き換えられて、今まで動いていたのも動かなくなる。だから、HDD の邪魔な部分を消したいのだが、単に MBR や GPT を破壊する(参照)だけでは、gparted でパーティションを切り直すときに、余計な部分が残ってしまうようだ。なので、ここにあるように、

$ sudo dd if=/dev/zero of=/dev/sdX

で HDD の全データを完全に消去してみる(sdX はデバイス名)。たぶん、明日の朝までには終っているのではないか。これで上手くいくかは、わからない。
それから、今日買ってきた USBメモリLinux Mint 17.2 Cinnamon 64bit をインストールしてみる。これは簡単に成功。ただこの USBメモリ、かなり遅いです。東芝製で、一応(昔で言う)メーカー品なのだが。結構ストレスを感じるくらいの遅さだ。この記事も、USBメモリに入れた Linux MintChromium で書いているのです。(AM1:52)