晴。
音楽を聴く。■ヘンツェ:交響曲第三番(ヘンツェ)。
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川田順造『人類の地平から』読了。副題「生きること死ぬこと」。一応文化人類学者のエッセイ集ということなのだろうが、内容は充実している。アフリカと日本、フランスという、三つの視点(著者は「三角測量」と呼んでいる)を持っておられるのが大変な強みだ。語られていることを要約することは自分にはできないが、日本人の「現在」を知るのに、大きなヒントを与えられる。自分の言葉にすると陳腐になってしまうが、インターネットと「土」の両方を体験することが大切なのだろうかと思った(しかしそんな風に云ってしまえば、「インターネットと田舎暮らし」のような、恥ずかしくもプチ・トレンディなことになってしまいそうでもあるが)。「ネットとリアル」と云ってもいいのだろうが、ちょっとちがうような気もする。それにしても、著者の半生を語った講演録には、その人生の豊かさに衝撃すら覚えた。自分と比較するなどは愚かだとわかってはいるが。大先生である。
唐突に云うけれども、今は「意味」も大事だが、それ以前の「感受性」を広げることも重要なのでないか。自分のやるべきなのも、そういうことなのではないかと漠然と思う。
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