こともなし

晴。
朝からすごい蝉時雨。老両親は早く起きて、暑くなる前に洗濯や畑仕事をやっている。わたしはといえば、ゆっくり起きてそれから特に何もしていない笑。
 
NML で音楽を聴く。■バッハのチェンバロ協奏曲 BWV1053 で、チェンバロは鈴木優人、バッハ・コレギウム・ジャパンNMLCD)。■ヴォーン・ウィリアムズの「トマス・タリスの主題による幻想曲」で、指揮はピンカス・ズーカーマン、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団NML)。とてもよい。

ヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」で、ヴァイオリンと指揮はピンカス・ズーカーマン、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団NML)。いいなあ。
 
シベリウスのヴァイオリン協奏曲 op.47 で、ヴァイオリンはピンカス・ズーカーマン、指揮はダニエル・バレンボイムロンドン・フィルハーモニー管弦楽団NML)。ズーカーマンがいまのわたしにはじつに新鮮。バレンボイムは時にうるさすぎて音楽がよく聴こえないが、これは録音の問題かも知れない。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 op.61 で、ヴァイオリンはピンカス・ズーカーマン、指揮はダニエル・バレンボイムシカゴ交響楽団NML)。ズーカーマンは客観的に判断すればふつうの演奏だと思うけれど、いまのわたしにはすばらしい。素直な美音というくらいなんだけど、気持ちいいったらない。バレンボイムもうるさい部分を除けばさすが。
Beethoven:Violin Concerto

Beethoven:Violin Concerto

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夕方、珈琲工房ひぐち北一色店。『武満徹著作集4』「音・ことば・人間」を読み始める。武満さんと川田順造さんとの往復書簡。川田順造さんは、『無文字社会の歴史』は読んだ筈。あと、いくらかは読んだのか、さて覚えていない。レヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』の翻訳は有名だ。文化人類学はいま(日本では?)流行らないな。我々が精神的に閉じた社会に生きているからであろう。つくづくとそれは感じる。
 
外は33℃あるが、湿度が低くて室内では過ごしやすい。
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ジャングルであるところのウチの畑。燦々と陽の光を浴びて、植物たちがガンガン光合成をしている。
庭を歩いていると、夕方になると地面で休むたくさんのカワトンボたちの目を、覚まさせてしまう。わらわらスーッと飛び立つ。
 
 
半藤一利『昭和史 1926-1945』の続き。第九章まで読む。これで半分くらいか。歴史書として、こんなに明快でいいのかというくらい明快だ。当時の日本と、いまの日本(及び世界)が重なって見えてくるようなところもある。事態の決定的な転換点は昭和十四年であったらしいが、さて現在はどうだろう。
 いまの日本(人)がいちばん見えていないのは、(世界規模の)気候変動問題だ。それに比べれば、日本の経済的没落、少子化、等々など所詮は国内レヴェルの問題で、比較的大した問題ではない。といっても、気候変動問題の日本(人)のガン無視は、結局経済的にも効いてくることになるだろうが。
 科学科学といっている連中が、意外と科学的でなかったりする。気候変動問題は、科学の要請であることを強調したい。
 
夜。
iPad mini でだらだらネットを見て過ごす。2ch (現 5ch)の「IS〈インフィニット・ストラトス〉スレのまとめサイトを漁って大笑いする。IS 観てるヤツ、オレも含めてバカだな。

こともなし

日曜日。雨。
 
午前中、ごろごろ。
 
安永祖堂老師を読む。
 
雨あがって曇。
珈琲工房ひぐち北一色店。今日はお客さんでいっぱいだった。『苦海浄土』第三部「天の魚」を読み始める。第二章まで読む。わたしなんぞは「田舎者」にはちがいないが、それでもじつのところ、都会人ではないというだけのニセモノの田舎者にすぎないのであり、よかれ悪しかれ真の、あるべき田舎者でいることは極めてむずかしいのをつくづく思う。
 
 
蒸し暑いが、曇っているのでひさしぶりに散歩。特に代わり映えしない、いつもと同じ写真。








クチナシ


近所を散歩するのは 2022.5.29 以来か。
 
苦海浄土』第三部第三章「鳩」を読み終える。
 
夜。
苦海浄土』第三部第五章まで読む。

奥飛騨家族旅行(第二日)

九時前にチェックアウトし、前日の酒代は「ぎふ旅コイン」で支払わせてもらいます笑。テキトーに予定を組んだだけで、基本的に帰るだけ。今日も暑くなりそう。
 
岐阜県三大瀑布」(?)だそうである、平湯大滝へ寄ります。

瀬の音が響く中、聴いたことのない鳥の囀りがします。また、たぶんセミの鳴き声と思われるものも聴こえますが、これもよくわかりません。

ママコノシリヌグイのようでもありますが、ハート型の斑のようなものが入っています。(追記。ミヤマタニソバと判明致しました。)

これが平湯大滝。遠方から。

接近して。
 
一時間あまりかけて、国道158号を高山まで戻ります。高山市内の、光ミュージアムというのに寄ってみます。ここは岐阜では有名な宗教団体の有する博物館で、似たようなのはこれまでに熱海のMOA美術館や、滋賀の MIHO MUSEUM を訪れたことがあります。それら超有名どころにはさすがに負けますが、ここは特に建物が奇抜でおもしろかった。フォトジェニックだったので、写真を多めに載せますね。

正面エントランス。


地下3Fまで一気に降りていきます。

岐阜では有名な左官の、挾土秀平氏の造った空間だそうです。


地上からの巨大な吹き抜け。このあと、ここで音楽(ドビュッシーアラベスク第一番でした)と光の明暗とで演出されたセレモニーみたいなのが演じられるのを見物しました。

展示室はいくつかあって、日本画、西洋絵画、近代日本絵画などを観ました。量は各部屋20~30点くらいかな、質はまずまず。ベラスケスが1枚あったのは収穫でした。ベラスケスの本物を観たのはたぶん初めて。いつかまとめて観たいものだと思いますが、プラド美術館にでも行かないとムリだろうなあ。あと、北大路魯山人展をやっていて、魯山人の焼き物がかなりたくさんありました。まとめて観たのは初めて。なお、上の写真は古代エジプト展(展示品はすべて複製)のツタンカーメン王のマスク、もちろんレプリカです。

一部しか見えませんが、建物はマヤ文明のそれがモチーフになっているそうです。

窓から外を。モスクみたいでもありますね。

地下から地上へ。
 
昼食は高山市内の「ざる蕎麦せと」にて。三人でちがう蕎麦を注文し、食べ比べてみました。
 
高山からは中部縦貫道東海北陸自動車道で一気に帰宅。途中、サービスエリアでいつものごとく、夕食を買っていきました。暑くて疲れたが、楽しゅうございました。二日間の総走行距離は、370.2km。

奥飛騨家族旅行(第一日)

前にも書いたけれど、「県民割」という旅行促進のための公的補助を使って、県内の旅行に行ってきました。これまでの家族旅行は「歴史探訪」みたいな感じが多かったのですが、今回は奥飛騨の自然をのんびり楽しんでこよう、というプランで。天気はすばらしくよすぎて毎日酷暑の中、はたして大丈夫なのか知ら。
 
朝八時に出発、いつもの東海北陸自動車道を北上し、高山まで二時間。そこから奥飛騨まではさらに一時間あまりかかります。下は途中、ひるがの高原SAから、大日ヶ岳を望むところ。

 
国道158号は、途中からかなりのアップダウンとカーブの連続で、運転にはかなり気を使いました。十一時過ぎ、今回のメインの新穂高ロープウェイに到着。

上は新穂高温泉駅(標高1117m)で、ここから二段階のロープウェイで、最終的に標高2156m の西穂高口駅まで登れます。駅の屋上展望台からは、北アルプスの眺望が絶景でした。まあ写真では再現できませんが、こんな風。

活火山の焼岳。

西穂高岳

奥が高山方面だと思います。


笠ヶ岳は天辺が少し雲に覆われていて残念でした。ついでにソフトクリームを食う。
中継駅のしらかば平駅のパン屋で昼食。食事はここがいちばんよいのでは。
 
今回メインの新穂高ロープウェイを三時間くらいで終えたので、あとはすぐ近くの北アルプス大橋へ。ここも眺望スポットなんだそうです。


沢は遥か下。


橋からの眺望もよいのですが、駐車場あたりからもよいですね。ここでは後者を。

オダマキが咲いていました。
 
今日はあまり欲張らず、ここまで。今晩泊まる新平湯温泉旅館「岐山」に午後三時にチェックイン。安いプランということもあって贅沢とはいえませんでしたが、のんびりさせてもらいました。「県民割」だけでなく、岐阜県独自の「ぎふ旅コイン」という電子クーポンも使わせてもらって、ああ、のんびり温泉宿というのも悪くないなと思った次第。

最果タヒ『きみの言い訳は最高の芸術』

曇。蒸し暑い。
 
中沢さんを読んで昼寝。
バカになりすぎて困る。反省する。
 
カルコス。ちくま学芸文庫×2と最果タヒさんのエッセイ集を購入。
 
ウチのアジサイブーゲンビリア


 
最果タヒ『きみの言い訳は最高の芸術』読了。エッセイ集。

 
夜。
「着せ恋」(『その着せ替え人形は恋をする』)にハマリすぎて既刊三周くらいする。いやー、ほんと最近バカになりすぎてるわ。そもそもアニメ版がすごく話題になっていて、それで原作を読んだのだが、YouTube でアニメ関連動画を観ていると、原作が好きすぎてアニメは観られないかもと思う。アニメは原作に忠実らしくて、評価高いのだけれどねー。原作に中毒性がありすぎるのがいかんのだ笑。
 しかし、いまのエンタメ、すごいな。快楽中枢にピンポイントで来る。脳汁が出るという表現があるが、まさにそれ。しかしまさか、コスプレラブコメにハマるとは。実際のレイヤー(コスプレイヤーの略)は全然好きでないし、だいたい、固有名として認識しているレイヤーはえなこくらいのわたしなんだが。このマンガ、絵がめっちゃ綺麗で中毒性があるのだよね。五条くんとまりんカップルもウブすぎてツボ。

「SPY×FAMILY」を読む

晴。
 
クリーニング屋。スーパー。
 
ウチの山椒の実が、少しだけ採れた。
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昼寝してごろごろしていたら夕方。
TSUTAYA へ行く。ここ、そのうちきっと潰れるな。いまはサブスクの時代だからね。
 
 
SPY×FAMILY』第8巻(レンタル最新巻)まで読む。いまアニメ版が人気なので、原作を読んでみた。いやあ、おもしろい。どうなるんだろ、この後。なかなかいいエンタメだよね。お互いに秘密をもった疑似家族が、本当の家族になっていくという物語だと思うが、ギャグとシリアスのバランスがいい。じんとするところがところどころにある。

 
『呪術廻戦』第18巻を読む。ひさしぶりなので話忘れてる。
『その着せ替え人形は恋をする』第1巻を読む。これもアニメが人気らしいが、へー、大胆なマンガだな。続き、読んでみるか。

家族で朝日遺跡、海津木曽三川公園へ / 中村雄二郎&上野千鶴子『<人間>を超えて』

晴。いい天気。
 
もう暑くなってくる前では最後くらいかと、家族で意味もなく遊びに行ってきました。まずは愛知県清須市の、あいち朝日遺跡ミュージアムへ。ここは道路工事の際に広大な弥生遺跡が見つかり、発掘されたところで、その「朝日遺跡」は東海地方最大の弥生集落跡であるということです。ミュージアムはそこでの出土品(全体として重文指定されています)を主に展示しており、状態のよいものが多く、思っていたよりずっとおもしろかったです。ここの「村」は、弥生初期から古墳時代まで、700~800年間続いた歴史があるということで、どれくらい世代が更新したことか、民たちの暮らしぶりにまさしく思いを馳せずにはいられませんでした。

右の方はベンガラで朱く彩色された土器、真ん中はお腹に穴の開いためずらしい土器(用途はわからないですが、学芸員の方の話だと祭礼に使われたのではないかとのこと)。

すばらしい状態の磨製石斧。

きれいにお腹に穴が開いています。これは稲沢の一色青海遺跡からの出土。
発掘された極一部が、遺跡公園になっていました。
 
お昼どきになってきたので、近くのスシロー稲沢小池店にて昼食。なぜかいまひとつでした。
そこからすぐの大塚山性海寺を訪れてみようと行ったのですが、ちょうどあじさい祭りをやっていて、とても駐車場に車を入れられません。まあ、ここはやめましょうということに。
 
道の駅「立田ふれあいの里」に寄って、トイレ休憩兼買い物。


高速道路のサービスエリアや道の駅で、ツバメに寛容なのはよいですね。掃除とかめんどうになるのだろうけれど。これは、ちょうど親が子供たちにトンボを餌として与えようとしているところ。
 
木曽川を渡って、もう一度岐阜県側へ。海津の木曽三川公園を訪れました。

いい香りがするなと思ったら、この木でした。学名はメラレウカ・リナリーフォリア、英語では snow in summer というぴったりの名前で、オーストラリア原産だそう。

まさに「夏の雪」ですね。三島由紀夫に『春の雪』というのがあったが。



このあたりはかつて水害が頻発したところで、わたしが小学生のときも長良川の堤防が決壊して大洪水になったことがあります。これは「水屋」といって、水害に備えた建物。


ハンゲショウ半夏生)。いまの季節も「半夏生」と呼ぶそう(今年は七月二日が半夏生だそうです)。



きれいな声で鳴いていると思ったら、カワラヒワでした。


奥は養老山地。残念ながら川(木曽川長良川揖斐川)が眺められるよい場所がなかったのですが、とにかくいい天気で満足。すばらしい空の青と、雲の白、山の緑でした。
 

 
夜。
中村雄二郎上野千鶴子『<人間>を超えて』読了。往復書簡集。元本1989年刊。古書店均一棚にて購入したもの。上野さんは当時まだ30代で京都在住、中村雄二郎さんは、いまは一般には忘れられているかも知れない。いま読むと、じつにのんびりとして、楽天的に見える本だ。まさに、バブル経済の只中という感じもする。こんなナイーブな文章は、いまなら考えられない。