家族で朝日遺跡、海津木曽三川公園へ / 中村雄二郎&上野千鶴子『<人間>を超えて』

晴。いい天気。
 
もう暑くなってくる前では最後くらいかと、家族で意味もなく遊びに行ってきました。まずは愛知県清須市の、あいち朝日遺跡ミュージアムへ。ここは道路工事の際に広大な弥生遺跡が見つかり、発掘されたところで、その「朝日遺跡」は東海地方最大の弥生集落跡であるということです。ミュージアムはそこでの出土品(全体として重文指定されています)を主に展示しており、状態のよいものが多く、思っていたよりずっとおもしろかったです。ここの「村」は、弥生初期から古墳時代まで、700~800年間続いた歴史があるということで、どれくらい世代が更新したことか、民たちの暮らしぶりにまさしく思いを馳せずにはいられませんでした。

右の方はベンガラで朱く彩色された土器、真ん中はお腹に穴の開いためずらしい土器(用途はわからないですが、学芸員の方の話だと祭礼に使われたのではないかとのこと)。

すばらしい状態の磨製石斧。

きれいにお腹に穴が開いています。これは稲沢の一色青海遺跡からの出土。
発掘された極一部が、遺跡公園になっていました。
 
お昼どきになってきたので、近くのスシロー稲沢小池店にて昼食。なぜかいまひとつでした。
そこからすぐの大塚山性海寺を訪れてみようと行ったのですが、ちょうどあじさい祭りをやっていて、とても駐車場に車を入れられません。まあ、ここはやめましょうということに。
 
道の駅「立田ふれあいの里」に寄って、トイレ休憩兼買い物。


高速道路のサービスエリアや道の駅で、ツバメに寛容なのはよいですね。掃除とかめんどうになるのだろうけれど。これは、ちょうど親が子供たちにトンボを餌として与えようとしているところ。
 
木曽川を渡って、もう一度岐阜県側へ。海津の木曽三川公園を訪れました。

いい香りがするなと思ったら、この木でした。学名はメラレウカ・リナリーフォリア、英語では snow in summer というぴったりの名前で、オーストラリア原産だそう。

まさに「夏の雪」ですね。三島由紀夫に『春の雪』というのがあったが。



このあたりはかつて水害が頻発したところで、わたしが小学生のときも長良川の堤防が決壊して大洪水になったことがあります。これは「水屋」といって、水害に備えた建物。


ハンゲショウ半夏生)。いまの季節も「半夏生」と呼ぶそう(今年は七月二日が半夏生だそうです)。



きれいな声で鳴いていると思ったら、カワラヒワでした。


奥は養老山地。残念ながら川(木曽川長良川揖斐川)が眺められるよい場所がなかったのですが、とにかくいい天気で満足。すばらしい空の青と、雲の白、山の緑でした。
 

 
夜。
中村雄二郎上野千鶴子『<人間>を超えて』読了。往復書簡集。元本1989年刊。古書店均一棚にて購入したもの。上野さんは当時まだ30代で京都在住、中村雄二郎さんは、いまは一般には忘れられているかも知れない。いま読むと、じつにのんびりとして、楽天的に見える本だ。まさに、バブル経済の只中という感じもする。こんなナイーブな文章は、いまなら考えられない。