コロナ五日目 / 「タコピーの原罪」(2025)を観る

曇。
コロナ五日目。ふうーっ。
 昨日と似たような体調、具合はそんなに悪くないが、完治したという感じでもない。熱も、(計っていないが)まったく平常なのかどうか、まだちょっと体がかったるい。ま、大丈夫やけれどな。
 老父は昨日コロナ罹患かと思ったのだが、今朝は「どってことない」っていっている。老母は確実によくなってはいそうだが、まだタルくて気力が出てこん、みたいな状態っぽい。
 
NML で音楽を聴く。■ドビュッシー前奏曲集第一巻で、ピアノはクリスティーナ・スヴァンベリ(NML)。2017年の録音。クリスティーナ・スヴァンベリ(1949-)についてはスウェーデンのピアニストで、音楽教師、というくらいしかわからない。
 Svanberg というと澁澤龍彦が紹介したスウェーデンの特異な画家を思い出す(画像検索)、全然関係ないですけれど。

ドビュッシー前奏曲集第二巻で、ピアノはパスカル・ドヴァイヨン(NML)。パスカル・ドヴァイヨン(1953-、現在72歳)はフランスのピアニストで、室内楽ピアニストとして、わたしはこれまで何度か録音を聴いている人らしい。優れたピアノ教師としても、日本語の検索でたくさん上がってくる。
 わたしはドビュッシーがわかるわけではないが、この曲の録音をいろいろ(冒頭だけ)試し聴きしてみて、この演奏は現代のそれとして、凡俗を抜いているように思える。きちんとしていて、安心して聴ける感じ、ま、わたしごときのいうことですけれども。

 
第80回国連総会における石破総理大臣一般討論演説|外務省
端的にいって、内容のある優れた演説である。もはや詮ないことではあるが、石破首相がもう少し首相の任を務めることが可能であったら、それなりにできたこともあったのかも知れない。
 それにしても、自分たち日本人の愚かしさに、なんか腹が立ってくるな。石破首相はこの演説で、民主主義はただ手放しで称賛していればいいものではないとして、例えば「使命感を持ったジャーナリズムを含む健全な言論空間」等の涵養が必須であると述べているように(わたしには)思われるが、日本には「使命感を持ったジャーナリズム」などほぼないし、「健全な言論空間」などは完全に存在しない。テレビ、新聞、雑誌、X、YouTube。はは、マジ終わってるな。
 

木槿ムクゲ)、9.18 に撮ったもの。
 
昼。
ドビュッシーの「海」「夜想曲」「牧神の午後への前奏曲」「英雄の子守歌」で、指揮はパーヴォ・ヤルヴィシンシナティ交響楽団NML)。2004年の録音、ヤルヴィ42歳の年か。アルバム一枚を一気に聴き終えた。

レナード・バーンスタインの「前奏曲、フーガとリフス」で、指揮はパーヴォ・ヤルヴィバーミンガム交響楽団NML)。わたしは作曲家としてのバーンスタインはほとんど聴いたことがない。だからこの曲も(たぶん)初めて聴くが、聴いていてすぐに「ヤンキーの音楽だな」という言葉が浮かんできた。(ドビュッシーを聴いていたから特にそう思ったのかも知れないが)下品な音楽というべきで、だからとってもおもしろい。紋切り型の言いだけれど、下品さのもつ「生命力」を感じる。

 
(日本語) 🇯🇵 Japan - Prime Minister Addresses United Nations General Debate, 80th Session | #UNGA | YouTube
国連の公式動画、34分。石破首相の国連総会演説の全体が視聴できる。
 
高橋弘樹『都会の異界―東京23区の島に暮らす』(2021)を読み始める。第五章まで読んだ、全体の半分くらい。ライターか人気ブログのような文章で、わたしの好みではないが、中身はまあまあおもしろい(何様)。著者はいわゆる「映像ディレクター」だそう。
 

 
夜。
『タコピーの原罪』(2025)第6話(最終話)まで一気観。日本でも話題になったようだが、海外では「これまでの全アニメ中の最高傑作」との声もあったくらい、話題になったようだ。
 で、観てみたが、確かに、個人的にこれまで観た中の最大の鬱アニメなのはまちがいない。小学生のイジメ、暴力、自殺、殺人、浮気、DV、離婚、ネグレクト、まあそんなのだから、生半可な気持ちで観ない方がいいと思う。ほぼ全篇、凄惨で救いというものがなく、無垢でかわいらしいタコピーのすることが、常に詰んでいる。人間の「非人間性」が、これでもかと描かれている。