周防亮介というヴァイオリニストを聴いてみる

未明起床。外で強い雨の音がする。
PC を起動してしかし何もする気が起こらず、テキトーにブログなどを見ながら、一時間くらいぼーっと雨の音を聞いたり。冴えないなと思う。お腹が空いてきた。
 
【北川 千紗、前田 妃奈、田原 綾子、水野 優也、小林 愛実】シューマン:ピアノ五重奏曲変ホ長調 作品44 - YouTube
2020.12.19 のライブ録音。佳演。
 
【周防 亮介、石田 紗樹、上野 通明、小林 愛実】シューマン ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47 - YouTube
2021.12.18 のライブ録音。目の覚めるような好演。上のピアノ五重奏曲はロマン派の室内楽曲を代表する名曲だが、それと姉妹のような本曲も、それに劣らない傑作であることを教えてくれる。じつにカッコいい曲。
 演奏では周防亮介のヴァイオリン、最初の一音目から惹きつけられる。これでこの演奏の成功は約束されたともいえる、すばらしい導入だ。何者かと思う。小林愛実は(上の演奏もだが)、こういう実力者がガッチリ底を支えてくれると引き締まるな。
 
NML で音楽を聴く。■チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 op.35 で、ヴァイオリンは周防亮介、指揮は飯森範親、日本センチュリー交響楽団NML)。上で感心したので、周防亮介のヴァイオリンを聴いてみる。気合の入った、辛口のすばらしいチャイコフスキーで、うん、自分はまちがっていなかったなと満足。美音で酔わせるというようなのではないが(いや、音も美しいけれど)、わたしはこういう辛口のヴァイオリンは大好きだ。日本ではもしかしたら受け入れられにくいかもと危惧するくらい。なお、指揮ははなはだもの足りなく、あるいは本気でやっていないのか、それとももともとこの程度なのか、と思ってしまったよ。2020年の録音。

 

 
昼。
部屋を暗くして、寝ころがって雨の中でスズメたちが囀っているのを聞くともなしに聞く。よく聞くと、知らない虫のすだくのも聞こえる。
 ヒュブリスが鬱気をもたらす。わたしは必ずしも「有」をいけないとは思わないが、それは結局「分別知」を作動させ、自分を苦しめることが多い。臨済宗の禅僧ならば、無字の公案はいわば基本で、何度でもそこに立ち返るともいう(もちろん、本当のことはよく知らない)。わたしはこのところ、随分と「有」の中にいたもんだと思う。時には、基本に還らねばならない。
 
夕方まで何もせず、ただごろごろしていた。
 
夜。
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』既刊すべて(全5巻)を読む。アニメ化されるというので原作を読んでみたが、さすがにアホくさいな。ヒロインはツンデレで、チョロすぎてアッという間に陥落。まあ、あまりにもバカバカしくはあるが、それゆえの魅力もあるかも知れない、ちょっとくらいはね。