松浦寿輝『青の奇跡』

晴。
午前中はダラダラしていた。まあ、時にはダラダラも必要なのである。
音楽を聴く。■ベートーヴェンピアノ三重奏曲第五番 op.70-1 (バレンボイム、ズーカーマン、デュ・プレ、参照)。■ブラームスパガニーニの主題による変奏曲 op.35 (カッチェン、参照)。■モーツァルト交響曲第四十番 K.550 (ガーディナー)。きびきびとした好演。

Mozart: Symphonies 40 & 41

Mozart: Symphonies 40 & 41

銀行で車の修理代を振込。
2015年秋・冬_41
図書館から借りてきた、松浦寿輝『青の奇跡』読了。うんざりと感嘆を覚えるための読書。毒にも薬にもならないそれよりは、よほどスパイシーである。もちろん著者は、自分が何を言ったところでびくともするものではない存在だから、気は楽である。この人が不思議なのは、著者は「おフランス」の類を至極軽蔑しているのだが、僕には著者こそ、その「おフランス」の人としか思えないところだ。フランス語を流暢に操り、頭脳はもちろん極めて優秀、哲学・文学・映画等々、ハイブラウな世界に通暁している上、やくざなポピュラー・カルチャーへの目配りも忘れず、そして本業は詩人だというのだ! 文章はまたシャレオツで、趣味がいい(基本的に寛大でありつつ、才能のない人間に対しては極めて戦闘的でもある)。まったく何ともはや。これからも、著者の本を見かけたらきっと読むことであろう。
青の奇蹟

青の奇蹟