シュニッツラー『花・死人に口なし』/『密教経典』

曇。
シュニッツラー『花・死人に口なし』読了。どれもこれも、押しなべて「恋愛」と「死」が題材となっている。それも、大恋愛というよりは、ささやかな、「市民」の恋愛。いかにも世紀末ウィーン、爛熟の時代の作家という気がする。現代からは遠いともいえようが、この巧緻と甘さがかえって面白くないではない。しかしシュニッツラー、かつては鴎外といった謹厳な人が積極的に訳したりなどして、よく読まれていたようだが、既に半分忘れられた作家であろう。復刊はさすがに岩波文庫らしい。

花・死人に口なし 他7篇 (岩波文庫)

花・死人に口なし 他7篇 (岩波文庫)

密教経典』読了。宮坂宥勝訳注。大日経(住心品)、理趣経大日経疏、理趣釈。
Glenn Gould the young maverick その他落手。
Glenn Gould: The Young Maverick

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