ル=グウィン『ヴォイス』/サントリーCM動画

晴。小寒い。
ル=グウィン『ヴォイス』読了。「西のはての年代記2」。いわゆる「ファンタジー」であるが、このジャンルの古典的な傑作といえるだろう。「書物」というものが本書のひとつの問題になっているのだけれども、象徴的な存在として重要視される「書物」によって、著者が何を含意したかはなかなか判りにくい。大切な存在であり、また畏怖され、敵からは憎まれもする。確かに最終的には、「書物」は力強く肯定されはする、とは云えるだろう。しかし、もともと敵を誘い込んだのも、この「書物」の存在であったわけだ。けれどもまあ、そんなことは気にせず読んでも、主人公の少女メマーの成長物語というお話として、よく出来ている。前作の主人公たちも、力ある詩人とその妻として重要な役割を果たすし、魅力的なキャラクターになっている。

ヴォイス 西のはての年代記? (河出文庫)

ヴォイス 西のはての年代記? (河出文庫)


話題のCMです。改めて聴くと、「上を向いて歩こう」っていい曲ですね。
それから、最後の動画に注目。なんとここに「教授」が!