マーカス『心を生みだす遺伝子』

オオイヌノフグリ

曇。
歩いて散髪に行く。オオイヌノフグリの青い小さい花が咲いていた。
CDプレイヤーが音飛びするので、エイデンへ修理に出す。もう古いものなので、部品があるかどうか。
BOOK OFF。カルコス。「文學界」3月号を立ち読みするが、東浩紀の自分語りについていけない。自分がいけないのか、東がいけないのかは知らない。まあ、『クォンタム・ファミリーズ』は傑作らしいので、それでブログなみの緊張感のなさになっているのだとは思うが。いずれにせよ、『クォンタム…』は読んでみないといけないだろう。
ベートーヴェンの初期がいい。彼の「初期」というとエロイカ交響曲より前の作品、ということになると思うが、ピアノソナタ第一番や、六つの弦楽四重奏曲、二つの交響曲、二つのピアノ協奏曲などが気に入っている、いや、それだけでなく、傑作だと確信する。近頃は特に、ピアノ協奏曲をよく聴く。溌剌としたいい曲で、聴いていて気分が浮き浮きしてくる。演奏は誰でもいいが、ポリーニの旧盤(ヨッフムの指揮)を聴きがち。

Beethoven;Piano Cons.1 & 2

Beethoven;Piano Cons.1 & 2

ゲアリー・マーカス『心を生みだす遺伝子』読了。一般向けだが、かなりハードな科学本。脳の機能は生得的なものか、それとも経験的なものか、という問題があるが、これは問題自体がミスリ−ドで、生得的でもあり、経験的でもあるという、まあ中庸な意見が、正しいということらしい。少なくとも、「タブラ・ラサ」説は受け入れられないことが、本書でよくわかる。著者は、フェノ・タイプとジェノ・タイプが一対一に対応しないことは強調しつつも、どちらかといえば「生得的」であるという方を、多く論証している。
心を生みだす遺伝子 (岩波現代文庫)

心を生みだす遺伝子 (岩波現代文庫)