北見俊夫『川の文化』

晴。酷暑。高知では41.0℃で観測史上過去最高らしいが、こちらでも炎天下の駐車場など、それくらいはあるよ。まったくどうなっているのか。
ああ、早朝出勤もあと三日だ。
餃子の王将千手堂店にて昼食。回鍋肉定食735円。

北見俊夫『川の文化』読了。調子があまりよくない時に読んだので、本書を充分玩味できたか不安が残るが、とにかく面白かった。「川」というものを、ことに想像力の立場も含め、包括的に扱っている。例えば、「お前は橋の下から拾ってきた子だ」という言い回しを親から受けたことのない人は少ないと思われるが、そんなことも「川」の想像力という観点から見ることが可能なのだ。川は交通の動脈となると同時に、土地を隔てる存在でもある。また、古来、川に架かる「橋」というものは、「限る」存在でもあり「繋ぐ」存在でもあり、民衆の想像力が強くはたらく場でもあった。このような想像力の世界は、近年急速に失われていったものであり、我々における「世界の貧困化」の一例でもあるだろう。我々は再び世界を取り戻さねばならないのではあるまいか。

川の文化 (講談社学術文庫)

川の文化 (講談社学術文庫)

読みたい本が溜まっている。