秋田・青森家族旅行(第三日)

気を取りなおしていこう。今日も晴天で暑い。ホテルのバスで、弘南鉄道平賀駅へ。農協の中に駅があるというのは、不思議な感じ。待合室には指名手配写真がいっぱいで笑える。「青森鉄道むすめ」なる萌え絵のポスターが。となりの「ラッセル君」がつぶらな瞳でキモい。

 弘南鉄道弘前まで、そこからJRで新青森駅。荷物をコインロッカーに入れ、タクシーで三内丸山遺跡へ。10:00からのボランティア・ガイドの案内にちょうど間に合う。これが良かった。炎天下の中だったが、ほぼ一時間のガイドは、名調子でなかなか楽しかった。ちょうどイベントをやっていて、クレーン車で、三内丸山遺跡を有名にした櫓の高さまで上がってみたり。縄文中期に一〇〇〇年ほど続いた古代の村は、いかにも気持ちのいい立地だったことがよくわかった。
 なお、ここの出土品はきわめて豊富で、それらの展示は質がとても高く、またわかりやすいので、お薦めできる。満足。

 次に、すぐ隣にある青森県立美術館を訪ねる。モダン・アートの美術館で、館自体が現代建築(中は迷路のよう)。企画展の「Art and Air ――空と飛行機をめぐる、芸術と科学の物語」は、評価していいのかどうか。ありきたりでないといえばそうだが、タミヤのプラモデルやマクロスバルキリーを飾るとか、企画倒れの印象も。常設展は奈良美智がメインで、はっきり言って自分にはほとんどどうでもよかった。没後一〇年記念の成田亨は、これも評価に困る。ウルトラマンとその怪獣のデザインですから。棟方志功の展示は、全体に対しミスマッチの感があった。総合的に見て、(飽くまでも偏見で云うのだが)常設展は詐欺っぽい感じ。それから、企画展・常設展合わせてひとり一九〇〇円は、ちょっと高いのではないか。
 新青森駅に戻る。昼食は本当は青森の街なかで食べたかったのだが、戻る時間がなかった。で、新青森駅構内の「魚っ喰いの田」で上寿司を食べたのだが、これは旨かった。値段はちょっとしたが、味から云えば妥当。お薦めできる。日曜日の昼で、本当に混んでいた。
 土産物を買って、14:28発新幹線東京行。買っておいた茹でとうもろこしとビールを、車内で食す。なかなかのもの。東北はあんなに晴れて暑かったのに、南下すると車窓風景はときどき雨に。車外に虹。東京から名古屋着20:01。岐阜に着いたら雨だった。暑さにうだった三日間でした。