李琴峰『肉を脱ぐ』

未明起床。曇。
 
昼寝。
 
ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。家族の分 6個と、わたしのはエンゼルクリーム+ブレンドコーヒー。祇園辻利とのコラボのせいだろう、列が出来てめっちゃ並んでいた。わたしも家族の分のうち 4個はそのコラボ商品。
 全部でドーナツ 7個買ったわけだが、店の人が「8点ですね」というので、アレ、7点じゃないのというと、コーヒーの分もですと返されて、ああ、ごめんなさいと納得笑。
 図書館から借りてきた、李琴峰さんの『肉を脱ぐ』(2023)を一気に読み切る。じつに不愉快の詰まった長篇(いや、中篇かな?)で、おもしろかったというのは変かも知れないが、でも、おもしろかった。
 いままで読んだ李琴峰さんの小説とはちがい、ネガティブな話。主人公はレズビアンで、SMショーを実体験してみたりという描写はあるが、それは(いままでとちがい)本作ではあまり重要ではないと思う。主人公は会社勤めをしながら小説を書いているという設定だが、なにより自分の肉体性が不愉快な人として描かれている。肉体は魂の牢獄、という感じで、反出生主義的なところもあり、とにかく生きるのが不愉快でしかたがない。
 駆け出しの(売れない)小説家として、エゴサをして不愉快になったり、他人が評価してくれなくて不愉快になったり、他人と自分を比較して不愉快になったり、果ては SNS でトラブルになる。ラストの描写はちょっとわかりにくいが、バッドエンドであることは確かだろう。
 なんでこんな陰気な小説がおもしろいのか、よくわからないが、読ませる筆力のせいもある。しかし、著者はマイノリティ(の苦しみ)を描きながら、基本的にポジティブな人、いや、ポジティブな小説を書く人だと思ってきたので、そこはちょっと気にならないでもなかった。主人公は、これまで生きてきて、シンプルに楽しかったことが何もなかったかのように、読める。容姿も凡庸、能力も凡庸。そして、他人と自分を比較して苦しんで、嫉妬したり、そうやってネガティブ・スパイラルに陥っていく。確かに、いまのネット時代、これは我々に避けられないことなのかも知れない。わたしも、この負のスパイラルから、どうやって脱出したらよいのか、よくわからないのだ。その意味で、現代的な小説といっていいのだと思う。

まあ、刺激というもののほとんどない田舎で家族とだけ暮らすわたしには、関係ないような東京の小説だが、それでもおもしろかったのは不思議だな。なんか、活を入れられるような感じもする。李琴峰さんはもっと読むつもり。
 
帰り、雨になる。肉屋、ガソリンスタンドに寄る。
 
世の中、かわいくてエロい女の子に満ちていて、男はバカだからそういうのが好きだが、それが多くの女性を苦しめている。これって、誰が悪いの? 我々バカな男が悪いの? フェミニズムはそれを「ルッキズム」と名付けて、差別だと糾弾する。わたしのようなバカな男にも、それがわからないことはない。で、どーすんのさ。むずかしすぎて、わたしなどはどうしていいかわからない。
 

 
夜。雨強し。
【主題歌解禁】TVアニメ『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』本予告/2024.04.01 25:30~ ON AIR | YouTube
うーん、『狼と香辛料』リメイク版、観るかどうか微妙だなー。ホロは萌えキャラじゃないんですけど。3期作ってくれれば、よかったのに。海外でたいへんに人気のある作品だから、それを当てこんでいるんだろうけど。
 
『葬送のフリーレン』第11話まで観る。うん、うろ覚えでああこんなだったかと思い出すけれど、原作よりいいな。魔族との初めての本格的な戦闘がおもしろかった。中二病的なのじゃなくって、地味で大袈裟でないのがこの作品らしい。でも、タイトル回収のところは震えたね。これ、いい作品。YOASOBI の OP曲も毎回楽しみ。