家族で京都国立博物館へ

家族で京都へ日帰りしてきました。京都までは名神高速で二時間ほど。2013年に竣工した、京都国立博物館の平成知新館を見るのが目的です。
 
京博には10時半に到着。曇り空ですが、ひどく蒸し暑いです。京博の駐車場は昨日から使えないので、コインパーキングに車を置いて歩きます。近くに京都女子大学があるせいか、大勢の女子大生が川の流れのように歩いていました。
 京博はいま、特別に何か展覧会をやっているわけはなく、平常展示です。70歳以上は無料なのと、障害者+付き添いが無料で、まことにありがたい。以下、平成知新館はこんな風でした。





それほどインパクトがある建物というわけではないですが、京都らしい、和風を思わせるモダンなスタイルという印象でした。中はいまどきの間接照明を多用した落ち着いた感じで、3階建てです。エレベーターで上がって、時代順に、縄文土器から江戸時代の工芸品まで、下りながら見ていくという流れ。昔の京博は展示の入れ替えが少なく、そのぶん国宝などが無造作にいつでも展示してあるようなものでしたが、いまは国宝はほとんどなく、展示は頻繁に入れ替えがあるようです。重文ですら少なかったですが、それでも展示品はさすがによいものが多く、数千年間から選びぬかれた美術・工芸品を一時間半で観て、とても疲れました。
 気づいたのは、最近の展示はそういうところが結構あるのですが、全体的に室内を間接照明で暗くして、展示品へのライティング(照明)が相当に洗練されていますね。特に仏像のライティングがすごくて、美術品として(仏像は美術品として作られたわけではありませんが)ランクアップしたように感じるものが多かったです。もともと日本の美術品は暗い室内で見られたものなので、理にかなってもいると思います。
 あと、来ている人は、半分くらいは外国人のようでしたね。東洋人でも、近くへ寄ると日本語でなかったとか、ほんとに多いです。平成知新館の前では、チベットかどこか、民族衣装を着た、お坊さんたちなんでしょうか、背景を入れたスマホでの撮影を身振り手振りで頼まれて、ちょっとドキッとしました。
 なお、展示品はすべて撮影不可です。いろんな由来の品があるのでむずかしいのでしょうが、ちょっと残念。
 
昼食はめんどうだったので、京博前のハイアットリージェンシー京都のイタリアンレストランにて。そう大したピザでもなかったですが、田舎者にはバカ高かったです。
 
そのあとは、20分ほど運転して、北野天満宮近くの千本釈迦堂へ。鎌倉初期の本堂が国宝で、これは応仁の乱で焼けなかったのですね。観光コースから外れているのか、とても閑静で人がいませんでした。

宝物館(霊宝殿)の仏像は、いいものがたくさんあって驚きでした(重文多数)。快慶一門によって作られた釈迦十大弟子像は写実的でいきいきしており、これはすばらしいものです。二体は快慶本人の作とされています。室内が暗く、それにひどくカビくさいのが残念でしたね。
 
北野天満宮に寄ってもよかったのですが、まあ疲れたし、京都はまた来ようということで。とにかく蒸し暑い日でした。夕方、四時半頃帰宅。総走行距離はほぼ 300km でした。