こともなし

夏至。曇。
 
今朝の新聞を見たら、音楽之友社の『レコード芸術』誌の最後の広告が出ていた。この7月号で71年間続いた同誌は休刊(事実上の廃刊)になる。知らない人もいるかも知れないが、クラシック音楽のレコードの批評雑誌で、わたしもかつてお世話になった。昔、つまり音楽配信がなかった頃は限られたお金で限られた CD を買わねばならなかったので、たくさんある CD の中からどれを選んでよいものやら、随分と参考にしたものである。また、クラシック音楽を多少知るようになると、「レコ芸なんか、カタログとして使うだけだよ」と、同誌をバカにしたような態度を取るのがいっぱしのクラシック・ファンだというような、風潮があったことはあった(バカバカしい話だが)。もうずっと手にとって見てはいないが、廃刊は、さみしいといえばさみしいな。巻頭の吉田秀和さんの「今月の一枚」の連載とか、ほんとになつかしい。その吉田さんも、亡くなられたしな。この、『レコード芸術』誌と、朝日新聞の「朝日試聴室」(これもとっくの昔にない)が、いちばん権威のある時代が、かつてあったのだと思う。

 
スーパー。
 
昼から図書館。今回は小説ばかり三冊借りてきた。新着では千葉雅也さんの『エレクトリック』。蓮實重彦の『伯爵夫人』は何度も借りては読まずに返すことを繰り返しているので、今度も読めるかどうか。あとは川上未映子を一冊。
 
珈琲工房ひぐち北一色店。『同時代ゲーム』の続きを読む。傑作感、ますます強まる。
 
NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第八番 op.13 「悲愴」で、ピアノはファジル・サイNMLCD)。■ドビュッシーの「夜想曲」で、指揮はシャルル・デュトワモントリオール交響合唱団、モントリオール交響楽団NMLCD)。
 
夜。
涼宮ハルヒの憂鬱』第10話まで観る。