『武満徹著作集』全巻を読み終える

晴。少しずつ日差しが強くなってくるのを感じる。
 
スーパー。五倍ポイントの日。たくさん買い物をした。
昼過ぎてもまだ睡眠の後始末が終わらなくて、大変。昨晩またまた「冴えカノ」を観てて(いいかげんにしろよ)、ブレイクスルーしたので。ほんと、人間の脳みそって不安定すぎるな。
 
曇。
珈琲工房ひぐち北一色店。今日はホンジュラスのコーヒー。
武満徹著作集5』読了。これで武満さんの著作集をようやくすべて読み終えた。2020.10.14 にネット古書で全五巻を購入して、読み終えるのに二年以上かかったことになる。感想はこれまで過去記事にばら撒いてきたので、いまさら言うこともないのであるが、武満さんの音楽を特別だと思っている人には、是非読むといいと勧めたい。武満さんの文章は独特のもので、音楽はもちろんのこと、様々なことに深い思索(陳腐な表現だが、こうとでもいうしかない)と感受性をもっていた人だったというのが、読めばわかると思う。武満さんの音楽から離れた文章ではないが、これはこれで大きな価値があり、武満さんの深くて巨大な才能が、文章にもあらわれているといっておこう。ちなみに作曲家としての武満さんは、西洋古典音楽の延長線上にあるという意味での、いわゆるメジャーな作曲家ではなかったが、二十世紀の作曲家の中で、最重要の数人のうちのひとりだとわたしは見做している、ことを書いておく。武満徹のそのコスミックな音楽は、まさに東洋と西洋の架け橋そのものである。

 
スーパーで玉ねぎを買い忘れたので、日没前、ドラッグストアまで歩く。帰りは風が冷たかった。ジョウビタキが寄ってくる。人懐っこいな。川にはカルガモたち。こちらは臆病な鳥だ。
 
夜。
NHK+ で「NHK映像ファイル あの人に会いたい「西村賢太(作家)」 」を観る。10分の短い番組だが、とてもおもしろかった。この凄みのある男に対して、NHKのアナウンサーが失笑したくなるような下らない質問をし、それにマジメに、ユーモアすら以て応えている作家が何とも…。小説を読んで自分の情けない姿を笑ってもらえたら、ってさらりといっていたり、到底真似ができないと思う。映像で見ても、ココニ文学ガイルって感じをひしひしと受ける。西村賢太を珍獣でも見るかのように笑いものにしていた人たち、案外西村賢太は本望と思っていたのかも知れないな。
 そうそう、西村賢太は、わたしと同じバブル世代に属することを指摘しておこう。金がうなりまくっていた、あの能天気な時代に、最底辺生活をしていたということである。
 
NHK+ で「スイッチインタビュー「細野晴臣×小林信彦」EP2」を観る。そんなに中身があるわけじゃなかったけれど、それでもこの二人が会うっていうのに意味があるんだろうな。ほんと、大瀧詠一さんがこの場にいたらよかったのに。小林さんのいうとおり、大瀧詠一は全力を出していない、やり切っていなかったように思う。そのまま死んでしまった。