伊藤比呂美さんとお経

晴。いい天気。

スーパー。

昼からミスタードーナツ イオンモール扶桑ショップ。ポン・デ・黒糖+ブレンドコーヒー398円。岩波新書グリーン・ニューディール』を読み始める。気候変動問題に関する、総合的な入門書という印象。ステークホルダーの政治的な動きについてページを割いてあるのが新鮮だった(例えば日本の「原子力村」)。わたしは気候変動問題があるゆえ、原発重視も仕方がないのかなと思っていたが、いまは再生可能エネルギーが(コモディティ化によって)コスト的にもいちばん有利なのだな。原発は安全対策などに費用がかかり、既に発電用としては時代遅れなのであり、外国で原発が敢て使われるところでは、国家安全保障上の観点、つまりプルトニウム核兵器の製造に転用できるという理由らしい。日本は再生可能エネルギーへの取り組みが遅れていて、このままだと経済的にもさらに諸外国に遅れることが必然になっているようだ。ここでもまた、海外の動向を知らない、時代遅れの日本。まあ、時代遅れだっていいじゃないかという人もいるだろうが、気候変動問題は時代遅れでいいと済ませられるイシューではないのである。わたしたちに直近の世代の、生存可能性の問題なのであるから。続けて読む。

 
帰りに三井山公園に寄る。あたりを散歩。









 
カルコスにも寄る。岩波文庫新刊のアイザイア・バーリンポール・ヴァレリーなど購入。あとはブレイディみかこさん、山極先生とか。高瀬正仁さんの『評伝 岡潔』がちくま学芸文庫に入るのだな。とりあえず「星の章」が発売されたので、購入。

夜。
老母に云われて、NHK+で「こころの時代〜宗教・人生〜『わたしの言葉で語るお経〜詩人 伊藤比呂美』」を観る。わたしは伊藤比呂美さんが大好きで、この人は「生きている!」って感じがビンビンする。本を読んでそう思うし、番組はほぼインタビューなのだが、ここでも同じことを思った。詩人・伊藤比呂美がお経を現代語訳する話で、本人が朗読するそれを聴いていて、「般若心経」でも「法華経」(の一部)でも蓮如御文様の「白骨」でも、そのパワーに泣きそうになった。陳腐な言い方になるが、この人の言葉は心のものすごく深いところから汲み上げられている。その点でまさに「お経」とおんなじなのだ。「泣きそうになった」というのは、単純に悲しいということではありませんよ。いや、悲しいといっても悪くないけれど、死を中心としたこのインタビューはとにかく可笑しい。本人もゲラゲラ笑っているし、カラッとしているのだが、心の深いところに滔々たるアノニマスな感情の流れがあるのだ(このインタビューの中でも、伊藤さん自身似たようなことをいっている)。さて、伊藤さんのまとめるところでは、「人は必ず死ぬが、それまでは生きている」と。そしてこの言葉を笑いと共にインタビュアーに投げかけるけれども、インタビュアーにはちょっとわからなかったようだ。まだまだですな。

なお、この番組は土曜日の昼に再放送されます。