坂崎乙郎『絵とは何か』/シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』

晴。
坂崎乙郎『絵とは何か』読了。原本一九七六年刊。今ではほとんど見られない、激しい評論。ゴッホに心酔し、著者が気に入らない日本の状況を、吐き捨てるように軽蔑する。本物の芸術というものに、最上の価値を見出す。さて…。
 こういう著者を入れるのは、文庫の役割のひとつだと思う。

絵とは何か (河出文庫)

絵とは何か (河出文庫)

シェイクスピアジュリアス・シーザー』読了。福田恆存訳。
ジュリアス・シーザー (新潮文庫)

ジュリアス・シーザー (新潮文庫)


否定的言辞を弄するのは、よほど気をつけないと自分に跳ね返ってくるな。論説としてもそうだし、気分的にもそう。むずかしい。
澁澤龍彦『ドラコニア綺譚集』を読み返す。昔からこの本が好きだ。今読んでも、その円熟ぶりに感嘆させられる。