こともなし

晴。
仕事以外は怠惰な一日。
音楽を聴く。■シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第一番op.105(ニコリッチ、ル・サージュ)。もう少しヴァイオリンがシャープでもよいが、いい演奏。この曲はクレーメルアルゲリッチのデュオを筆頭に、録音でよいものが少なくない。個人的にとても好きな曲だ。■ブラームス弦楽四重奏曲第一番op.51-1(エマーソンSQ)。ロマン派の室内楽が聴きたくなっている。これも好きな曲。ブラームスの中では、どのシンフォニーよりも好き。■シューマン:三つのロマンスop.94(ルルー、ル・サージュ)。ロマンティックで、聴いていると切なくなってくるような曲。オーボエのための室内楽曲では、第一に挙げられるべきものだろう。■ブラームス:ラプソディ第一番op.79-1(アルゲリッチYou Tube)。曲に没入した演奏。アルゲリッチらしい名演。
リヒテルの弾く、ブラームスのラプソディ第二番op.79-2。一九九二年というとリヒテル最晩年の演奏ということになるが、凄まじいね。ラプソディ第二番でこれほどダイナミックな演奏は、これまで聴いたことがない。

さらに二年後のリヒテルモーツァルトのピアノ協奏曲第一番K.37(これは他人の曲の編曲であり、モーツァルト十一歳のときのものだが、じつに見事な曲になっている。展開部など、モーツァルトの曲でないとはちょっと信じられないくらいだ)であるが、聴き始めたら釘付け。本当に最晩年の演奏なのだが、もぎたての果実のように新鮮ではないか。何というピアノの美しさ! まったく信じがたいピアニストだ。バルシャイも好サポート。

ポリーニの七〇年代のライブ録音。ショパンのバラード第一番で、ちょっと強引だがきらめくばかりのピアニズム。