野平一郎先生の弾く「ディアベッリ変奏曲」を聴く / いとうせいこう『「国境なき医師団」を見に行く』

晴。
プールへ行ったせいで昨晩は風呂から出たら、部屋の灯りを点けたままあっという間に眠ってしまった。ふだんあまりにも運動していないので、なさけないことに、少し運動しただけで疲れちゃうんだな。
 朝からすごい蝉時雨。トーストに自家製ブルーベリー・ジャムを塗りつけて朝食にする。うん、さっぱりさわやかで、いい風味でおいしい。ブルーベリーだが、採ったままだと少し酸っぱ目だったが、ジャムにすると悪くない。
 
プランターミニトマトが終わったので、朝の涼しいうちに引っこ抜いて片付ける。お遊びとしては充分だったな、まあ、ほんとほとんど放りっぱなしだったんだけれど。
 本来は、こう野放図に枝をはびこらせすぎず、実に栄養がいくようもっと手を入れねばならなかったのだが、毎年こんないいかげんなものである。それでも、楽しめるくらいには収穫できるのだ。さても、生き物を引っこ抜いてしまうのは少し感じるところもあるけれど、大げさなことをいえば、自然の摂理である。生き物はすべて、地に還る、ってね。
 いっぱい蚊に喰われてしまったよ笑。
 
 
NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」 op.120 で、ピアノは野平一郎(NML)。
 「ディアベッリ変奏曲」はベートーヴェン最晩年のいわずと知れた厄介で長い、晦渋なピアノ曲であり、「深遠な傑作、心して聴け」といわれていて、正直、あだやおろそかに聴けるそれではない。が、なぜか今朝は聴いてもいいような気分にふとなってしまったので、それではと、いつか聴かねばと思っていた野平先生の録音で聴いてみた。50分、2003年の録音。
 まあ、この曲、しかも野平先生のベートーヴェンとくれば、わたしごときに(当然)いうことなどないのであるが、しかし、さすがは超一流の演奏、少しだけ語りたくなってしまったので。
 この曲はディアベッリによる主題と全部で三十三の変奏から成るのだが、いや、特に前半は、うおお、ベートーヴェン先生、手加減してくれーって感じだよね。これでもかって、「性格的変奏」のオンパレードである。また、主題がつまらないからなー。ベートーヴェン先生は容赦してくれない、かなりしんどい。
 で、ぼーっと聴いていたのだが、第24変奏、あれ、これフーガ(正しくはフゲッタ)なのだな、って初めて気づいた(いつもテキトーに聴いているので)。これが、主題がほとんど原形をとどめておらず、突然、非常に印象的である。これも今回初めて気づいたが、第32変奏もフーガだ。
 第29変奏あたりから、もう主題はほとんど意識されておらず、ベートーヴェンは好きにやってるな。後期ピアノ・ソナタと同じような感じである。第31変奏はじつにロマン派っぽく、ショパンみたいなところすらあって、驚いた。
 そして、フーガのあとの第33(最終)変奏、フッとどちらかといえば、軽い感じの音楽になっているのだな。これは、野平先生のすばらしい解釈で、初めて気づいた。深い感情をもちながらも、深刻ではなく、ユーモア、微笑すら感じられる音楽になっている。これが、ベートーヴェンの最終到達地点なのかな、って思うと、いろいろ含蓄深い。
 野平先生のピアノは、いつもながら知情が完璧に溶け合った、すばらしいもの。わたしごときにはうまくいえないが、これこそ現代に必要なスタイルであると思える。

 

今朝咲いたアサガオ
 
昼。
(トランプ米大統領がガザの飢餓を事実と認めた。また、イスラエル国内の二つのユダヤ人人権団体が、イスラエルのガザにおけるパレスチナ人に対するジェノサイドを認めた。むろん、ネタニヤフはガザに飢餓はないといっているが、これで少しでも状況が変わらないかと思う。世界各国は、イスラエルアメリカに対し、外交圧力を掛け続けるべきである。)
トランプ氏「ガザでの最優先課題は食料支援」、イスラエルの飢餓否定に疑問示す(ロイター) - YouTube
イスラエルの人権団体、自国のガザ攻撃を「ジェノサイド」と非難 国内初の動き - BBCニュース
 
【解説】 日本での極右の台頭、トランプ大統領と外国人旅行者によって急加速 - BBCニュース
じつによくまとまっており、参考になった。このレヴェルの記事が書ける日本のメディアがないのが残念だ。
 
 
外気38℃の酷暑の中、ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。エンゼルフレンチブレンドコーヒー484円。
 夏休みで混雑するフードコートにて読書、うるさいけれど、わたしはあまり苦にならない。図書館から借りてきた、いとうせいこう『「国境なき医師団」を見に行く』(2017)をようやく読了、十日近くかかったか。
 フィリピン篇の続きと、ウガンダ篇を読んだ。いままで書いてきたの(もあまりないが)に、あまり付け加えることはない。なぜウガンダか? それは(2017年時点)隣国の南スーダンで大規模な紛争が起きていて、100万人規模の難民がウガンダに流れ込んだからである。日本の自衛隊が国連PKOとして南スーダンに入り、戦闘の激化を受けて撤退したのを、覚えておられる方もいるかも知れない(PTSD で、少なからぬ自衛隊員が帰国後に自殺している)。
 ウガンダ側の対応は(少なくともわたしには)驚くべきもので、本書時点では、膨大な数の難民を受け入れ、農耕や商売まで許しているというものだったらしい。しかし、あまりにも難民が大量になって、これからどうなるのか、本書は懸念していて、その後をわたしは知らない。
 わたしごときに書けることは少ないのだが、難民キャンプで著者が出会った、英語の堪能な、陽気な少女ビッキー・ジョジョのエピソードは、ちょっと胸を衝かれた。彼女自身も難民なのだが、自然といとうさんたちの通訳をしてくれて、地獄のような体験をしてきた女性の言葉を伝えながら、彼女によりそうのである。MSF によると、難民として流れてきた女性のじつに七割が、レイプされているそうだ。そして、銃撃などにより家族を失っていたり。
 日本の平和は、いったいなんなんだろうと、感じずにはいない。これほど貴重なものが他にあるだろうか。自衛隊員は、まだ、戦闘でひとりの外国人も殺していない。これは、ほとんど奇跡であるが、それが我々にはなかなかわからない。

本書の続編である『ガザ、西岸地区、アンマン』(2021)も借りてきているので、続けて読むつもり。
 
イオンモールから外へ出たら、駐車場はなんと48℃(38℃ではない)になっていて呆れた。
 カルコスへ寄る。なんと、4.4 から本を買っていなかった(アマゾンでもまったく買っていない)。じつに、わたしは読書家じゃない。
 渡辺一夫先生の『敗戦日記』が文庫化されたというので、購入する。いつも拝読するブログ「本はねころんで」さんのところで教えられたもの。渡辺先生というと、大江健三郎加藤周一経由で知った世代があったそうである。もちろん、わたしの世代では先生は、ほぼ無名だろう、わたしは中野好夫手塚富雄両先生と三幅対で知ったから、たぶん、丸谷才一経由じゃないか。「先生」といっても、わたしの世代じゃなくて、かつて森毅先生の雑談ゼミで雑談していたときに中野、渡辺、手塚といったら、「ぼくらのときの大先生だな」って森毅さんがおっしゃったのを覚えている。
 あと、書架に『ウェルギリウス小品集』、『久生十蘭ラメール戦記』の文庫本があったので、これも購入。久生十蘭も、読まれなくなったかなあ、一時期は文庫本で随分出ていて、わたしはだいぶそれで読んだものだが。
 

 
夜。
『彼女、お借りします Season4』第4話を観る。
『その着せ替え人形は恋をする Season 2』第16話を観る。これ、私的今期覇権作じゃないか。1期を超えてきそう。文化祭篇、期待しかない。ED 超キュートで死ぬ。原作、最終巻も出てるみたいだな、残りを読もう。
 
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』(2013)第10話(最終話)まで観る。なんだこれ、ロリ魔法少女アニメかと思ったら、やっぱり Fate シリーズで、と思ったら、やっぱりロリロリ百合アニメじゃないか!笑 確かにめっちゃおもしろいけれど、戦闘シーンは大迫力だけれど、さすがにちょっとロリすぎる……。で、衛宮君はちっとも出てきません。さて、2期を観るか、それともまだ観ていない『Fate/Zero』を先に観るべきか、悩むな。