ガザ関連の動画を観たり

雪。

寒くてなかなかふとんから出られなかった。本格的な積雪は、この冬初めて。
 
午前中、何もせずずっとぼーっとする。
雪が降り続ける。もともと百姓家屋なので、家の中が凍えるほど寒い。
外でカルガモが鳴いている。雪の中をヒヨドリが飛ぶ。
 
昼食はたぶん今年最後の雑煮。
 
 
NHK+ でクローズアップ現代「シリーズ 新時代へのエール② 他者を“理解”し合える世界へ 作家・佐藤優」を観る。とてもおもしろかったし、ひどく感動させられた。仰っていることはよくわかった。個別的には、まずリアリズムで現状を捉えること、他者の「内在的論理」の把握、それから、政治や外交においては、(大衆的な)情緒で問題を捉えるのではなく、閉ざされた、専門的な議論が大切だということ。
 なかなかいえないことだと思う。わたしは、大衆的な情緒はとても大切だと思っているし、実際いまの日本人には「健全な情緒」が涵養されていないとも認識しているが(逆に?、佐藤さんにはとても良質な情緒があるのだ)、エリート専門家の閉ざされたロジカルな議論の重要性は、いうまでもない。というか、佐藤さんは「魚は頭から腐る」という外国の諺を引用されていたけれど、いまの日本のエリートは、学者も官僚も、全然大丈夫じゃないんじゃないか? ま、知らんけど、わたしのようなバカな大衆には、そんな風に思えるときもある、ってことだ。
 それにしても、佐藤さんの「リアリズム」は、平和へのリアリズムだな。そこはまったくブレがなかった。「国益」も、あくまで民衆のための国益としていわれていた。
 桑子さんは、佐藤さんを相手にするには、だいぶ力不足だった。まあ、そんなものかも知れない(でも、頑張っていたと、肯定的に考えた方がよいかな)。なお、この番組は来週火曜日まで NHK+ によってネットで無料視聴できるので、よろしかったらどうぞ。わたしごときにはうまく伝えられないので、佐藤さんの存在感も含め、是非動画を観られたい。
佐藤優ロングインタビュー スクープの舞台裏、混迷する世界・新時代への思い | インタビューの全文を公開 クローズアップ現代 取材ノート | NHK

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「クローズアップ現代」放送30年 国谷裕子×桑子真帆 ~激動の時代を越えて~ | クローズアップ現代 取材ノート | NHK
 
『ガザに地下鉄が走る日』の岡真理さんによる、「緊急学習会」(2023.10.20)の動画。
①「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学文学学術院教授 - YouTube
②「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学文学学術院教授 - YouTube
③「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学文学学術院教授 - YouTube
④「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学文学学術院教授 - YouTube
二時間半以上かけてすべて観た。パレスチナ問題の歴史的経緯が大筋のところ、きちんと解説されている(というと上から目線だが、あくまでわたしごときの判断できるところで、という意味である)。『ガザに地下鉄が走る日』の、よい補助線になると思う、少なくともわたしにはそうなった。
 岡先生は、人文学がバックボーンになっている。そこが、他とはちがうところだ。国際政治学国際法も、人文学(人が生きること)を忘れたそれらは、たんなる偽善的な屁理屈にすぎないし、世界を余計に悪くするだけである。その実例が、パレスチナ問題ということだ。「生きた言葉」に敏感であること。同じ「事実」について語っても、悪意や無知によって捻じ曲げた意味をもたせることは、かしこい人間にはたやすいことだ。
 

 
夜。
岐阜県美濃地方は大雪になった。一日中、この冬いちばんの寒さだった。
 
NHK+ で ETV特集「ガザ〜私たちは何を目撃しているのか〜」の見逃し配信を観る。かなり凄惨な映像も交えながら、主にハマスの歴史と現状について報道している。後半は、イスラエル出身の歴史家と、ガザの難民キャンプ出身の(女性)社会学者(ガザの女性たちのオーラルヒストリーを記録している)へのインタビュー。なんというか、もうわたしには言葉がない。下手なことを言えば、たちまちそれは空疎に陥ってしまいそうだ。それに、無力感しかない。