東浩紀『訂正する力』

晴。
 
50分ほど散歩。

イチゴの苗。



かつて鉄道の線路があって、踏切の場所。



少し汗ばんだ。歩きたいときに歩ける季節はいい。
 
昼。
ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。エンゼルクリーム+ブレンドコーヒー462円。
 種村季弘さんの『ビンゲンのヒルデガルトの世界』の続きを読む。まるで若い頃の読書のように楽しい。いまでは殆ど見かけなくなった、無益にして深遠な記述の宇宙。種村さんらしい。第十二章まで読む、あと、三分の一くらいか。ヒルデガルトの音楽(第九章)、NML で聴かないとな。第十一章、第十二章の中世博物学の世界もじつに楽しい。ところどころで、澁澤龍彦の記述を思い出す。もっとも、ヒルデガルトは古代からの空想的博物学者ではなく、自らの経験に基づいた、かなり注意深い「自然科学者」に近いのである。
 長時間読んでいると、窓から入ってくる日光が移動し、活字の面を明るく照らすようになる。直射を避けて、席を移動する。
 
3F フードコート隣の未来屋書店にて、東浩紀さんの新書新刊『訂正する力』を購入。カルコスに寄ろうかと思っていたのだが、また別の日にする。
帰りは空が暗くかき曇り、遠くでは雷電がひらめく。街路樹の赤く色づいたハナミズキの葉が一斉に散り、強風にあおられてフロントガラスの前で渦を巻く。
 
 
東浩紀『訂正する力』読了。現代日本がきわめて(精神的に)貧しいところに追い込まれているのをつくづく感じるな。これは、東さんが貧しいといってるのではないよ。才能ある知識人が、こんなことをいまさら言わねばならないとは。まあ、日本の知識人や大衆だけが(精神的に)貧しいわけではないが。欧米でも同じことである。人文学の敗北。偽善化硬直化、というか、人間がどうしようもなく薄っぺらくなったこと。わたしもまた例外ではない。

 
 
夜。
U-NEXT で『劇場版 ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』(2022)を観る。映画館で観たけれど、配信でも観ちゃいました、SAO 好きすぎな幼稚なおっさんが通りますよ。「プログレッシブ」はやっぱりアスナが主人公なのな。続きは映画化しないのか知らん。バトルの迫力は最高だし、「キリアス」も尊くてたまらん。脳内の快楽中枢を直接操作されているような、SAO は現代アニメの代表的な作品だな。ほーんと繰り返すけれど、幼稚でゴメンね。100分。